”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

思い出、おいしい!

2015-09-12 12:42:25 | ブログ

静岡市出身の私は、

子供の頃、イルカを普通に食べていました。

今は、県西部に住んでいるので、

イルカを店頭で見かけることはありませんが・・・。

  

だから、私にとってイルカは、

「癒しの動物」というよりも豚肉やまぐろと同様に

「食材」といったイメージ・・・。

  

さて、昨晩、Facebookのお友達が

「イルカを食べてみたけど、美味しくなかった。」

という内容の投稿をされていました。

  

たしかに、ちょっとクセのある食材。

他の食べ物に例えるなら、レバーが一番近いかな?

だから、「美味しくない。」という感想を持たれたのも

無理はないと思います。

  

そして、そこに寄せられたコメント。

「何がうまいんだ?」

「好んで食べる人なんていないんじゃないの?」

「え~っ!!食ったんか?」

  

はいはい。

そういったご意見、ご感想にも慣れております。^_^;

だから、余計な混乱を避けるために、

私は自分から積極的には

「イルカを食べていました。」という話はしなくなりました。

  

 

子供の頃は、イルカはとても安くて、

時にはバケツで売られることもありました。

それを、祖母が生姜をたっぷり効かせて、

大根と一緒に味噌煮にしてくれました。

生姜と味噌・・・。

イルカ特有の臭みを取るための工夫だったのでしょう。

  

大きな鍋で煮ると2~3日分はありました。

家の中は、イルカを煮る匂いでいっぱいになります。

その匂いが鼻についてくるのか、

2日目からは、イルカよりも大根の「売れ行き」が良くなりました。

  

【写真は静岡の居酒屋さんで出されるイルカの味噌煮

画像、お借りしました】

  

  

数年前、実家に帰った時、

弟のお嫁さんが、イルカの味噌煮を作ってくれました。

祖母が作ったものよりも、上品な味付けでしたが、

やっぱり「懐かしい!!」と思いました。

  

 

「思い出」や「懐かしさ」も、「味」や「食感」と同じように

「おいしさ」を形成する大切な要素だとするならば、

私にとって、イルカは間違いなくおいしい。

こんなに大きく(といっても、165cmだけど)育ててくれた

静岡県中部地方の食文化を

大切にしていきたいと思います。

 

コメント
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