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「丑三つ時」とは現在の時刻の何時に相当するかという説で、
午前2時半から3時半という説、午前2時から2時半という説、
午前3時から3時半という説もあります。
おおよそ午前二時から三時と考えてよさそうですが、この時刻は
「黄昏時と同様に魔物が人間世界に邂逅できる時間」、「亡霊が
彷徨う時間」、文字通り「百鬼夜行」の時刻など、人によって多少
異なるものの、昔から「魔物が徘徊する時間」として認知されて
います。
ワラ人形に五寸釘を打つ時刻もこの時ですが、現在も指導者に
よってはこの時刻における瞑想などは避けるように言われます。
こうした事は理屈ではなく、歴史の中で感覚的に理解されてきた事
ではないかと思いますが、「西洋の丑三つ時」について、先日
こちらのカトリックのラジオ番組で興味深い話しがありました。
沢山のカトリック信者にインタビューを行った経験のある司会者の
言ですが、現在も多くのアメリカのカトリック信者が、物理的な
原因もなく夜中に突然目を覚まし、そこで硫黄臭を嗅いだ体験が
あるそうです。
そしてその体験に共通しているのは、それが必ず午前三時という事
でした。
彼らはそれを「悪魔の出没」と結論づけていましたが、西洋には
「丑三つ時」という発想や伝承がないので、「キリストが磔刑にされて
死去した午後三時に行う祈りの聖務に最も遠い時刻であるからでは
ないか」という推論を発表していました。
彼らの推論の正誤はともかく、この時刻に関する共通的な感覚を
興味深く感じました。
先日掲載させて頂きました「祈りの花束」の中に「夕の集祷」という
ものがあります。
「主よ、私達の闇を照らす光を御与え下さい。
あなたの憐れみによって、今宵私達を全ての危険から守って下さい。
あなたの独り子、私達の主なるイエス・キリストによって。
アーメン。」
こちらは本日が2月6日で、キリスト教の教会暦における、四旬節の
開始の「灰の水曜日」になります。