宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「大きな鐘のように」

2008年02月10日 | Weblog

(画像はクリックされましたら拡大します。)


80年代の小さな気功ブームに乗って、大陸から様々な
流派の人が日本に気功を伝えに来ました。
中には詐欺もあり、後に「宇宙パワー詐欺」と称されて
訴訟沙汰になったものさえありましたが、当時20年後には
西洋人から日本人が気功について教えられる事になるとは、
全く想像もしていませんでした。

画像の方は数年前に出版された、西洋人によって書かれた
「気活性法」という本で、写真と平易な表現が多くわかり易い
内容ながらも、この気功の本と、そして他の西洋人によって
書かれたヨガやアーユルヴェーダの本を眺めて、東洋の悠久な
歴史の中から生まれた知恵を、21世紀の現在になって東洋から
習得した西洋人から沢山の日本人が習い、その価値を知る、という
その点に個人的な感覚的力学から、少々違和感が残りました。

勿論ボディーワークを行う事や指導する事自体に人種は関係なく、
質に問題があったり指導や内容に誤りや間違いがなければ実践
マニュアルとしては全く問題がありませんが、近年日本のヨガや
ボディーワークを伝える本の多くが西洋の指導家から入っているもので、
「正しく有用な知識や見解は常に西洋から来るので、彼らの基準に
従い、またマインドやヨガやボディーワークに関わる知識の習得は
西洋人の解説によるのが標準である」という偏った認知に結び
つかない事、また特にアメリカでヨガは一つの巨大産業に
なっており、誰かがこれによって莫大な収益を得ている事、
ヨガブームによってアメリカ国内では「インストラクター」が
わずか数年のうちに5万人という数に膨れ上がったという冷静な
観察を常に持って見つめる事が必要ではないかと感じています。


しかしながら画像の本は実用書として、内容的、翻訳的に恐らく
問題はなく、「性エネルギーを下丹田に導き集める」という気功の
やり方の掲載があって、個人的に特にその部分を興味深く思いました。

この本にはまた性エネルギーに関する、どちらかというと西洋人向けと
感じられる平易な解説があります。

「気功の概念では、出来るだけ性エネルギーを温存して、遺伝の気と
腎臓の気を無駄に消耗しないようにします。
そうする事で、年をとっても強く健康でいられるからです。」

「性エネルギーには強いパワーがあり、情熱的な行為や美しい
芸術作品を生み出す事があります。
一方性エネルギーが抑制され、否定されると、残忍な行為や暴力を
引き起こす事があります。
そのため、性エネルギーを自らコントロール出来るようになる事が
とても重要です。」





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