宮地神仙道

「邪しき道に惑うなく わが墾道を直登双手
または 水位先生の御膝にかけて祈り奉れ。つとめよや。」(清水宗徳)

「不要な縁を切る」

2008年05月01日 | Weblog
(画像はクリックされましたら拡大します。)

現在日本では「ロハス」という視点からハワイ文化が見直され、
ハワイ文化に関心を寄せる人が増えているといったような事を
どこかで読みました。

この「ハワイ文化」においては、キリスト教の宣教師達によって
禁じられる前に独特の神秘体系を有しており、そのための
シャーマンなどが人々のために予言や治療や精神的な指導を
していたという事です。

そのハワイの神秘体系である「フナ」については90年代初頭などに
少しだけ邦訳本などが出されたものの、日本語で読める文献という
のは画像の本が出版されるまで、殆どなかったように思います。

画像の本は2005年に出版されたもので、一読してこの「フナ」を学んだ
著者が、アメリカ人向けに噛み砕いて、更に抵抗感をなるべく感じないような
表現を選びながら、「フナ」の世界観をわかり易く紹介しているという
印象を受けました。
この本の中ではそれほど奥深い事柄については触れられていませんが、
「フナ」が普遍的な知恵を有し、それを現代の生活に生かす事でバランスを
取り戻す事が出来るという点についての解説には説得力がありました。

この本の中ではまた、「フナ」における主要の考え方についても述べられて
いますが、それらを読んでいくと言葉や呼び名が違うだけで、東洋の
教えと殆ど同じ事を伝えているように感じました。

例えば彼らが「マナ」と呼ぶものは、全てのものに宿り、手や呼吸や食事で
集められるエネルギーという事で、東洋では「気」に相当するものと
思いますし、個人の名前は「個人の運命や本質を表す重要な力を持つ
ものとされている」と教えられ、更に彼らが「アカコード」と呼ぶものは、
人々や物との間に結ばれるものという事から、東洋では「縁」に相当する
ものと感じました。

この「アカコード」については「フナ」の中でも重視されているようで、
彼らはこれについてこのように教えています。

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『人生を通じて大勢の人々とつないで来たアカコードの中には、もう
必要のないつながりもあるでしょう。
前に進むためには、不要になったアカコードを儀式によって断ち切ったり、
解かなくてはなりません。
アカコードがある事に気づけば、自分の人生を益々思い通りにする事が
出来るのです。』

・全てのものは目に見えないアカという物質を持っています。

・アカは粘り気があり、伸び縮みする強い物質で、距離に制限される事は
ありません。

・人は人々や場所、物事について考えたり、それらに関する事を言ったり
する事で、その相手とアカでつながります。

・考えや感情、マナはアカコードを通じて伝わります。

・必要でない相手とのアカコードは断ち切った方が良いでしょう。

・人の考えは実体を持っており、宇宙に蓄えられていきます。

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この本の中には「不要なアカコードを断ち切る儀式」も紹介されていますが、
「大天使聖ミカエル」に助力を願うという方法で、「フナ」本来のもので
あるのか、現代のアメリカ人向けに改変されたものなのか、そこまでは
わかりませんでした。

この本の中で書かれている他の事柄については、また別の日に書かせて
頂きたく思います。


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