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このブログでも「ルーン文字」について既に書かせて頂いていますが、
わたくしがこの文字と神秘性について知ったのは、小学生の頃に
親に隠れて読んでいた少女雑誌「マイバースデイ」の姉妹誌上で
紹介され、また「ルーン文字のおまじないシール」「占いカード」
などがつけられていた事からです。
画像の方はそうした付録の一つのシールで、シールの各左上の隅に赤く
一つのルーン文字が記されています。
このシールに関しては、「このシールを持ち物などに貼り、恋のお願い事を
心の中で唱えながら、それぞれの隅に描かれているものと同じ
ルーン文字をシールの表面になぞるのを三度繰り返し、願いが
叶うまで毎日繰り返す」という指示でした。
ルーン文字の読み方や象徴性や表記法には幾つかの種類や違いがあり、
昨年出版された「ルーンの魔法のことば」という本の中では、この
文字が「富に関するルーン文字」として紹介されています。
その本における、このルーン文字に関する伝説が個人的に興味深く
一部転載させて頂きます。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
昔むかし、今よりずっと前のこと、全ての丘の下には宝が隠されていた。
愚か者達は宝の噂をした事があるが、妖精の国のものを盗むと、ろくな
目に遭わない。
妖精の国から盗んだら、払え切れないほどの代償を求められるからである。
本当の話だが、そう遠くはない場所に埋葬丘があり、かつては妖精の
金貨が詰まっていた。
夜になると、その埋葬丘から音楽が聞こえてきた。丘は中空のはずだ。
何世代も前に宝箱が埋められ、それ以後ずっと人々は宝箱を取り出そうと
してきた。
そう昔ではないある晩、二人の少年が金貨を採りに丘に上がり、アナグマの
ように穴を掘った。深く、更に深く、岩も土も同時にシャベルで掘った。
大地が宝を中々手放そうとしなかった為、作業はほぼ一晩かかった。
しかし太陽が昇る少し前に金貨がたっぷり入っている箱が見つかった。
ずっしり重く、青銅の帯が巻いてあり、それぞれの面に青銅製の輪が
ついている頑丈な箱だった。
二人の少年は悪知恵を働かせ、輪に縄をくくりつけ、一人が上から宝箱を
引っ張り、もう一人が下から押す事にした。
その通りにしたが、宝箱が穴の入り口まで来た時、一つの輪が取れた。
宝箱は再び穴に落ちて、下にいた少年は下敷きとなり、おまけに穴の
両側も崩れ落ちて、全てが再び黒い土に埋もれてしまった。
運良く難を逃れた一人の少年は助けを求めて走り出し、すぐにまた
戻ってきた。
それから三日の間、シャベルで岩や土をかき出す音だけが丘に響いたが、
生き埋めになた少年も宝の箱も、何も見つからなかった。
そして土を全て穴に戻すと、丘のてっぺんにパンを供えた。
穴に入ったのは二人、戻ってきたのは一人だけ。
生き残った少年は、その晩の出来事を思い出させる青銅の輪だけを持って
そこを離れた。
その輪がどうなったのか、私も知らない。
わかっているのは、誰もその丘に上がらない。
今では夜になると、丘の内側から悲しげな低いため息が度々聞こえる。
他の音楽は全て、丘から消えてしまった。
………
妖精の国の富の価値は、人間界とは異なる。
金貨そのものは、殆ど価値がない。
そんなつまらないものを、妖精達が持っているとは思えない。
金貨は人の目を楽しませるが、時が経つにつれて色褪せたり、減ったり
しないからである。
極めて稀だが、妖精は金貨やその他の硬貨を人間に贈る事がある。
受け取った贈り物を持っていても、決して他人に話してはいけない。
もし口をすべらしたら、手に入れた贈り物は土やゴミに変わってしまう。
しかし大抵は、妖精のお金を使うべきではなく、しばしば太陽の光の
下では葉っぱになってしまう。
そこには富についての教訓がある。
このルーン文字は、ある宝物は地中にあった方が価値があるという事を
我々に思い出させる。
何千年もの間、妖精と我々の先祖は大地を素晴らしい贈り物で満たしてきた。
黄金の首飾り、歌う剣、まばゆい杯、色鮮やかな宝石。
しかし、これらはあなた達の為のものではない。
宝物は死人への贈り物である。
丘の神々の生贄になり、記憶に留める為に、昔から地中に置かれてきた。
妖精の国がもたらす本当の贈り物は、地中ではなく心の中にある。
歌、ダンス、記憶、賢さ、過去の楽しい思い出、そして地中にある
隠された富ではなく、大地そのものへの愛情にあるのだ。
溢れる野心のために、あなたが所有するものと、あなたが所有される
ものの区別がつかなくなった時に、泥や腐葉土で、腕にこのルーン
文字を描くといい。
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音楽が非常に合っていて、面白く感じました。
このブログでも「ルーン文字」について既に書かせて頂いていますが、
わたくしがこの文字と神秘性について知ったのは、小学生の頃に
紹介され、また「ルーン文字のおまじないシール」「占いカード」
などがつけられていた事からです。
画像の方はそうした付録の一つのシールで、シールの各左上の隅に赤く
一つのルーン文字が記されています。
このシールに関しては、「このシールを持ち物などに貼り、恋のお願い事を
心の中で唱えながら、それぞれの隅に描かれているものと同じ
ルーン文字をシールの表面になぞるのを三度繰り返し、願いが
叶うまで毎日繰り返す」という指示でした。
ルーン文字の読み方や象徴性や表記法には幾つかの種類や違いがあり、
昨年出版された「ルーンの魔法のことば」という本の中では、この
文字が「富に関するルーン文字」として紹介されています。
その本における、このルーン文字に関する伝説が個人的に興味深く
一部転載させて頂きます。
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昔むかし、今よりずっと前のこと、全ての丘の下には宝が隠されていた。
愚か者達は宝の噂をした事があるが、妖精の国のものを盗むと、ろくな
目に遭わない。
妖精の国から盗んだら、払え切れないほどの代償を求められるからである。
本当の話だが、そう遠くはない場所に埋葬丘があり、かつては妖精の
金貨が詰まっていた。
夜になると、その埋葬丘から音楽が聞こえてきた。丘は中空のはずだ。
何世代も前に宝箱が埋められ、それ以後ずっと人々は宝箱を取り出そうと
してきた。
そう昔ではないある晩、二人の少年が金貨を採りに丘に上がり、アナグマの
ように穴を掘った。深く、更に深く、岩も土も同時にシャベルで掘った。
大地が宝を中々手放そうとしなかった為、作業はほぼ一晩かかった。
しかし太陽が昇る少し前に金貨がたっぷり入っている箱が見つかった。
ずっしり重く、青銅の帯が巻いてあり、それぞれの面に青銅製の輪が
ついている頑丈な箱だった。
二人の少年は悪知恵を働かせ、輪に縄をくくりつけ、一人が上から宝箱を
引っ張り、もう一人が下から押す事にした。
その通りにしたが、宝箱が穴の入り口まで来た時、一つの輪が取れた。
宝箱は再び穴に落ちて、下にいた少年は下敷きとなり、おまけに穴の
両側も崩れ落ちて、全てが再び黒い土に埋もれてしまった。
運良く難を逃れた一人の少年は助けを求めて走り出し、すぐにまた
戻ってきた。
それから三日の間、シャベルで岩や土をかき出す音だけが丘に響いたが、
生き埋めになた少年も宝の箱も、何も見つからなかった。
そして土を全て穴に戻すと、丘のてっぺんにパンを供えた。
穴に入ったのは二人、戻ってきたのは一人だけ。
生き残った少年は、その晩の出来事を思い出させる青銅の輪だけを持って
そこを離れた。
その輪がどうなったのか、私も知らない。
わかっているのは、誰もその丘に上がらない。
今では夜になると、丘の内側から悲しげな低いため息が度々聞こえる。
他の音楽は全て、丘から消えてしまった。
………
妖精の国の富の価値は、人間界とは異なる。
金貨そのものは、殆ど価値がない。
そんなつまらないものを、妖精達が持っているとは思えない。
金貨は人の目を楽しませるが、時が経つにつれて色褪せたり、減ったり
しないからである。
極めて稀だが、妖精は金貨やその他の硬貨を人間に贈る事がある。
受け取った贈り物を持っていても、決して他人に話してはいけない。
もし口をすべらしたら、手に入れた贈り物は土やゴミに変わってしまう。
しかし大抵は、妖精のお金を使うべきではなく、しばしば太陽の光の
下では葉っぱになってしまう。
そこには富についての教訓がある。
このルーン文字は、ある宝物は地中にあった方が価値があるという事を
我々に思い出させる。
何千年もの間、妖精と我々の先祖は大地を素晴らしい贈り物で満たしてきた。
黄金の首飾り、歌う剣、まばゆい杯、色鮮やかな宝石。
しかし、これらはあなた達の為のものではない。
宝物は死人への贈り物である。
丘の神々の生贄になり、記憶に留める為に、昔から地中に置かれてきた。
妖精の国がもたらす本当の贈り物は、地中ではなく心の中にある。
歌、ダンス、記憶、賢さ、過去の楽しい思い出、そして地中にある
隠された富ではなく、大地そのものへの愛情にあるのだ。
溢れる野心のために、あなたが所有するものと、あなたが所有される
ものの区別がつかなくなった時に、泥や腐葉土で、腕にこのルーン
文字を描くといい。
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音楽が非常に合っていて、面白く感じました。