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90年代の某雑誌のコラムからです。
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東京ディズニーランドのファンタジー・エリアにある「シンデレラ城
ミステリーツアー」に、一人の少年が入って行った。
少年の名は純。
東京・山手小学校の2年生だ。
暗い城内で独りメルヘンの世界に浸り込む陽気なガイド嬢に
導かれ、純少年は最終ステージに辿り着いた。
この最終ステージで彼は、この世を悪の支配する魔界にしようと
企む大魔王と、死霊の壷ブラックカルドロンに対決する勇者と
して、一方的に選ばれてしまう。
拍手する無責任な大人達。
純少年にとって、人生で初めての試練である。
助けてくれる人は誰も居ない。
大魔王の呪文と共に、壷からは青ざめた亡霊達が次々と現れ、
死者達をゾンビとして甦らせていく。
不気味にうごめく腐りかけた骸。
赤い目が狂気と血を求めて輝く。
少年はついに「勇者の剣」を持つ。
すると少年のオーラエネルギーが、勇者の剣に注がれていく。
勇者の剣は光の鋼と化し、白い光が波動砲のように悪を焼き尽くす。
悪魔の壷は大魔王と共に滅び、世界は平和を取り戻した。
純少年は人々の見守る祝福の嵐の中で、勇者の金メダルを
授けられた。
少年にとって、それは生まれて初めての大冒険であり、成功と栄光の
体験だった。
それから30年後、大人になったかつての純少年は、新しい無公害
エネルギーを開発して、ノーベル物理学賞に輝く。
受賞パーティーが終わった夜、彼は妻に秘密を打ち明けた。
「今まで誰にも話した事がなかったけど、実は僕、子供の時に悪魔と
戦った記憶があるんだ。」
美しく純粋な妻は、目を輝かせて言った。
「そう!それはきっと前世の記憶よ!」
美しい誤解は、美しいまま新しい伝説となった。
【子供の頃の体験で、その後の人生が決まる!?】
ドイツの人智学者アドルフ・シュタイナーは、子供者の頃にどんな体験を
するかで、その人の人生が大きく変化すると語っている。
子供の頃に素晴らしいものや美しいものに出逢った人は、魂が純化
され、本来の進化の道に導かれる。
反対に、子供の頃に残虐なもの、荒々しい冷たい感情などに遭遇すると、
それらが子供の中にトラウマ(精神的外傷)となって残り、魂は前世からの
カルマに加え、新しく克服しなければならない重荷を背負う事になると
言うのだ。
例えば、両親が仲たがいをしていたり、争ってばかりいる家庭の子供は
喘息にかかり易い。
喉や気管支は、コミュニケーションを司る第五チャクラの場所である。
子供は両親のトゲトゲした感情を、喉で受けてしまうのだ。
人生の選択権を未だ持たない幼い子供の生活は、大人や社会の責任
である。
あなたが夢見ていた頃を思い出して欲しい。
自分の今の考え方や信条は、どの時期に形成されたのだろうと辿って
みると、興味深い原因と出逢うだろう。
アメリカの子供は、成人するまでに5万回もの殺戮シーンをテレビで体験
するという。
それは、人に対する思いやりの温かい感情を失くさせるだけでなく、
霊的な宇宙的生命として存在する人間を、一個の物体として捉えさせて
しまう。
それが、人の本質は悪であると吹き込み、人類に終末感を植え続けようと
する「闇の意識」である。
ウォルト・ディズニーは、人々、特に子供に幸福を与える場所として
ディズニーランドを建設した。
彼は子供の魂の中に光り輝く偉大なる魂の分身を見ていたのだ。
子供が笑う時、彼はそれを「天使の微笑み」と見ていた。
ディズニーを導いた星の意識体は、それこそが光の意識であると教えた。
【光の意識があなたに使命を授ける】
あなたの周りには何人の天使達がいるのだろう?
彼らの純粋な魂は、汚れたように見える大人の心の中にも「天使の微笑み」が
隠されている事を知っている。
その微笑みを何らかのキッカケで思い出した人が、次の人にも思い出させて
あげる役目に入るのだ。
人生の使命や役目は、最初から決まっているのではなく、人の魂がその
段階に入る時に、方向や道を示してくれるのである。
「夢見る頃を過ぎても、夢見ていたい!」
そんな心を大切にしていれば、きっと天使の微笑みがあなたに戻ってくる。
過去に傷ついた魂は、未来に向かう時に癒されるのだから。
最後に一言。
「天使」と「ぺ天使」とを間違えないように。