上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

指定管理者制度・・・「公の施設」としての位置づけにふさわしい管理・運営を

2024-05-31 21:20:31 | 熊本市政
指定管理者制度(公共施設の民間管理)の各施設
「公の施設」としての位置づけにふさわしい管理・運営を
 熊本市議会の6月補正予算には、2025年度(R7)から新たな指定管理者を指定することとなる「公の施設」149施設の予算が「債務負担行為」として提案されています。
 総額49億2,790万円
*債務負担行為とは、次年度以降に執行する費用をあらかじめ予算として決めておくもの

公募施設のほとんどが営利目的の民間企業
「公募施設」のほとんどが株式会社などの営利企業です。
本来、自治体が設置する「公の施設」は、儲かるものではありません。
しかし、民間が次々に参入してくるのは、公共施設を「儲ける」ために活用するためです。
「住民・福祉・サービスの向上」という目的が、「企業利益」という目的に必然的に変わってしまうのが、指定管理者制度です。

【各施設の指定管理者の事業者・構成企業】  (JVは、企業の共同体)
くまもと工芸館:くまもと工芸協会・㈱太平ビルサービスのJV
夢もやい館:㈱パブリックビジネスジャパン・㈱シンコースポーツのJV
市営墓地納骨堂:㈱パブリックビジネスジャパン
介護予防施設:㈱パブリックビジネスジャパン・㈱九州総合サービスのJV
食品交流会館:㈱フードパル
流通情報会館:流通団地協同組合
市営住宅(中央区・北区・西区):㈱明和不動産・㈱キュウネットのJV
市営住宅(東区・南区):㈱コスギ不動産・㈱日本管財のJV

公募と言いながら同一業者が長期に独占
今回補正予算が提案されている指定管理者施設は、1ヵ所除き、すべて「公募施設」です。
指定管理施設を公募にする理由は、「競争性を持たせることで、より良いサービスが提供できる」と説明されています。
しかし、実際には「公募施設」の9割が同一事業者の独占的・継続的な管理となっています。
しかも、㈱パブリックビジネスジャパンなど、特定の企業がかなり多くの施設の指定管理に名を連ねる現状があります。

プロパー職員の人件費が「適切に払われるか」が課題
指定管理者となる企業・団体への指定管理料における職員人件費は、「公募施設のランク別人件費単価表」に基づき積算されています。
しかし、積算された額で実際の人件費が支払われているのか、民間企業内部の運営まで確認することはできません。
決まった指定管理料で企業が利益を得るためには、管理運営や職員人件費を積算額以下に抑えることになるのではないでしょうか。
特に、人件費が適切に払われるのか、重要であり、公契約条例の制定が待たれます。

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