日々のつれづれ

日々うららかでありますようにと願ったけれど、平穏な日々は続かない。
穏やかな老後は訪れるか。

スターバト・マーテル

2010-05-17 | 趣味の時間
話題の「1Q84」を含む5冊の本を読み終えて、我が家の書棚から探し出した本を読もうと思っていたのだが・・・

次の予約本、篠田節子の「スターバト・マーテル」が回ってきた。
図書館には常に15~18冊の予約を入れている。
(ひとり10冊までなのだが夫の貸出カードも私が使っているので20冊まで予約ができる)
「1Q84」のように1000人以上の予約が入っている本もあるが、多くは100人以内。本によっては10人くらいという事もある。
「スターバト・マーテル」は23人待ちだった。
表題作のほかに「エメラルド アイランド」が収録されている。

「スターバト・マーテル」は前半と後半で話の趣が違った。
中学時代の同級生だった男性と再会する女性(二人ともに既婚)を軸に、個人的物語が描かれている前半。
欠落感を抱えた二人の心情が伝わってくる。
この、前半に書かれているホームパーティの部分がとても心に残った。

後半になり男性の持つ職業上の秘密が語られる。
女性が思い立って突然男性を訪ねる事から思いがけない逃避行が始まり、宿泊したコテージで二人は結ばれるのだが・・・
どうもこの部分はしっくりと来なかった。スキンシップはあっても最後まで行かないクールさを感じていたのだが、大人の恋愛にそれは無いのか・・・

「エメラルド アイランド」は南の美しい島に新婚旅行に出かけたカップルと花嫁の母親、友人の物語。
「スターバト・・・」から受ける押さえた印象とは違い、コミカルな感じ。
途中でこの作者の「インコは戻ってきたか」を思い出したりしたが、楽しく読めた。

コメント (2)
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