新型コロナが5類に移行して1年が過ぎ、マスクを着用している人も減ってきた。「だが」と言うべきか、「やはり」と言うべきか、感染者は増加してきているようだ。
図書館から借りてきて昨日読み終わったのは「臨床の砦」
現役の医師によって書かれたこの本、感染症指定医療機関でコロナ禍の最前線に立ち続ける 医師と看護師たちの話だった。
始まりはクルーズ船内で発症した患者たちの受け入れだった。
発熱外来ではPCR検査を受けるために車が列をなす。
入院したいと訴える患者がいても、病床には空きがない。
そして老人施設にクラスターが発生する。
もう医療崩壊の域なのだが、行政は危機感が足りない。
負け戦かもしれないという思いがよぎるけれど、ここで白旗を上げるわけにはいかない。自分たちが撤退したら感染者たちは行く先を失ってしまう。
感染の危機におびえながら、それでも感染症と戦い続ける医療関係者たちを描いて秀逸だ。
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