うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

The Green Green Grass of Home (思い出のグリーングラス)

2012年09月11日 | 音楽


YouTube: Joan Baez - The Green Green Grass Of Home

 曲自体はどこかで聞いて知っていたが、まあ昔の歌であり、誰が作ったどんな内容の歌なのかは知らなかった。素朴な感じのカントリー・ソングという印象しかなかった。

 偶々ジョーン・バエズのCDを図書館で借りたら、この曲も入っていた。ずっと聞き流していたが、ふと3番の歌詞が耳にとまった。

Then I awake and looked around me at the cold gray walls that surround me. 

And then I realized that I was only dreaming..

目を覚まし、周りを見れば冷たい灰色の壁が取り囲んでいる。

私は気づく ただ夢を見ていただけなのだと

 (ウェブによく掲載されている歌詞は少し違うが、ジョーン・バエズはこういう感じで歌っている。僕のヒアリング能力も怪しいものだが)。

 あらためて1番、2番の歌詞を聴き直すと、昔と変わらないふるさと 汽車を降りると父と母が迎えてくれる 駆けおりてくるメアリーは金髪にサクランボの唇・・という感傷的な歌詞だ。

 細かいところまでわからなかったので、ウェブで訳詞を検索して見る。前半はべたべたと言っていいほどの故郷賛歌だ。甘ったるいフィドルとギターの音がそれを助長する(CDの方は)。ところが、3番になるとそれが夢だというのだ。

 いくつかのウェブでは、この人は死刑囚なのだという。

There's a guard and sad old padre arm in arm we'll walk at daybreak..

 そこにいるのは看守と年老いた悲しげな'padre' 夜明けには腕をとられて歩いていく 

padreは従軍牧師、あるいは単に神父などを差すようだが、この辺りから死刑囚だという解釈になるのか。四方を壁に囲まれている、とあるので、どこかに収監されているという事になるのだろうが、心情的には犯罪者というよりは、戦犯とか何か、背後に何らかの悲劇的なストーリーがあるものと想像してしまう。

 前半の故郷を訪ねる様子が甘く感傷的なのも、これが夢だとなるとにわかに深みが増すというか、哀愁を感じるというのか、ある種の感慨を覚えるようになってくる。

 こうなって欲しい、と思っていることが夢の中で実現している、という事は良く経験することだ。些細なこと、部屋の掃除をしておかなきゃと思っていると、夢の中で掃除してたり、会わなきゃと思っている人に会っていたり、というのもあるし、もっと切実な悩みを抱えている時期には、それが解決して、夢の中でほっとしていたりする。

 辛い思いをして仕事を辞め、次の職場がなかなか見つからなかったとき、良く夢を見た。どこかの職場で何人かの同僚と、にこにこと笑っている夢だ。なにかおかしな事、ちょっと楽しいことがあったらしいのだが、何のことかはわからない。目が覚めて、ずいぶんベタな夢を見るなあ、と我ながら驚くのだが、寝ているときは自分の夢で癒されているようなのだ。もちろん、目が覚めると余計悲しい気持ちになったりもするのだが。

そのときの体験があるからこそ、この歌が余計もの悲しく感じられるのだ。曲調の甘さが余計泣ける・・。

 ふと、昔見た映画「ジョニーは戦場へ行った」を思い出したりもする。ジョニーも夢の中で父や恋人に逢っていたのだ・・。

 

 

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カラヤンのモーツァルト交響曲集

2012年09月11日 | 音楽

8月下旬から急にはまってしまったクラシックCD、だんだん買い方にも慣れてきた。日曜日には新宿の中古盤販売店に行ってみた。探していたモーツァルトのCDが900円だったので、買ってしまった・・。そろそろやめよう。

Img_0494
例によって?これもちまたではあまり評判が良くないみたいだ。そういう人の気持ちもわからないではない。たしかにちょっとくせがある演奏かもしれない。しかし、これはこれで、ある時代を風靡した演奏の記録として考えれば、それなりの存在価値があるように思う。
70年代のなかばの録音だそうだ。僕はそのころリアルタイムにこのレコードを聴いた訳ではないが、その時代の記憶自体は共有している。
 良く思うのだが、録音スタジオのドアを開けると、その時代の街の喧騒がどっと聞こえてくる-自動車や路面電車、街を行き交う人々の笑い声など。そんな空気が、CDの音のどこかに記録されているような気がする。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする