うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

ウェビナーに

2021年03月05日 | 社会・経済
ウェビナーとはウェブ+セミナーのことなんですね。
昔は色々講演会、懇談会の類に出かけていたのですが、ひとつにはコロナ、もうひとつは転職で以前通っていた会合の、それを主催する側のほうに回ってしまった(他部署がやることだから余計関係なくなった)こともあり、昨年以降はあまりお話を聞くとかできていないです。

オンラインセミナーそのものはコロナ以前から結構ありましたが、食わず嫌いで聞いたことがありませんでした。根本的に、動画ってそれほど好きじゃないのです。文章→音声→漫画形式のエッセイ→動画の順で、自分が自由に情報を咀嚼することがやりにくくなって、受け身になることを強いられる感じがします。ところが、会場に行ってフェイスツーフェイスで話を聞くとなると、こちらの覚悟ができるのか?一気に嫌じゃなくなる。

音楽のビデオは良し悪しで、クラシック公演だと撮影者の意図が入ってきて嫌だと思うときもあれば、ホールに座っていると見られないアングルが見られるという意味でいい時もある。ロックやポピュラー系は見慣れているせいかそれも気にならないとか、色々あります。

話がそれましたが、近頃はウェビナーもふつうになってきたので、食わず嫌いせずに積極的に聞いてみようかと。

というわけで二つほどウェビナーを受けてみました。

ひとつはH大学の米中関係と、その中で日本はどういう行動をとるべきか、というテーマのセミナー。

こういうとき、内容や論者をどの程度書いて良いのか迷うのですが、とりあえずフォーカスを甘めに取って簡単に記します。

そうすると、自分の感想や意見を前面に出した書き方になってしまいますが、一言で言ってしまえばアメリカはこの10年でかなりその力を(自らの失点を主な理由として)失ってしまった、というのが一番印象に残ったところです。

もう一つ、中国という国は今世紀前半には間違いなく最も力を持った国の一つになると思われますが、現時点でもその価値体系を世界に提示することは全くできていないし、おそらく自分たち自身も、自分達の姿をきちんと捉えきれていないのではないか(これはどこの国でもそうですが)ということです。

早ければ2028年には中国がGDPでアメリカを追い越すと言われています。
7‐8年前のビジネス誌等では、それは早くて今世紀半ば、でもほとんど無理かも、という論調でした。
今でも当然そうなると決まっているわけではありませんが、世の中には時の勢いというものがあります。ボーア戦争が20世紀前半のイギリスの凋落の序曲となったように、アメリカも中東(対イラク)問題、リーマンショックそしてコロナ対応と失敗を繰り返し、相当にダメージを負ってしまいました。

この数年のアメリカを見て、中国の人たちはアメリカに幻滅、もっと言えば見下すような姿勢が見られるといいます(論者の見解)。直接的な政策で言えば、トランプ政権時代の強引な対中強硬策は、対中政策を党派的なものに替えてしまった(別の論者の見解)。国としてのコンセンサスがとれていないということですから、これは外から見たら弱く見えますよね。。

今日中国がウイグルや香港で強硬な姿勢を取っているのは、少なからずここ数年のアメリカの政権内の混乱が影響してるのでは、と考えたりします。ミャンマーの軍部がクーデターを起こしたのも、我々から見れば無謀に思えますが、少なくともその判断には世界情勢への読みが反映されていると考えるべきでしょう。

今後、アメリカは国内世論を気にしながらも、過去の不作為を修正する方向に進んでいくと思われる(これは個人の見解)。また、かつての米ソ冷戦時代のように、米中が真っ向から対立するという図式は取らないのかもしれない(という意見は論者からも出ていました)。
中国と日本との関係について言えば、何かの突発的事象で(特に日本の国内世論が)沸騰してしまう恐れはある。が、意外と「ふつうの関係」になっていくのではないか(これも論者からの意見)。

日中関係を世代的に見ると、’80年代から2000年ぐらいまでは日中友好(国交正常化からしばらくは、パンダやシルクロードのブームやらで、庶民にも印象が良かった)。
今世紀に入ってからは「日米同盟に根差した、アメリカを経由した上での中国観(戦略的互恵)」これは今日まで続いています。中国側も歴史問題等で対日強硬姿勢を取り、日本でも中国にかなり批判的な層が生まれる。

今でもとくに年配の男性あたりは、例えば中国の工業製品とかを見下す風潮が残っています。まあ玉石混交なのは確かですが、聞いているとちょっとやばいと思うのですよね。間違いなく彼らは日々進歩している。
論者も強調していましたが、アメリカがファーウェイを強引に抑え込もうとしたのは悪手で、弊害が大きかったと。考えてみると日本は昔アメリカに文句言われて、対米自主規制とかいろいろしていましたけどね。

ただ、アメリカも中国も日本も、世代ごとに受け取り方が違う(論者の見解)。人は忘れる。世代はすり替わり、循環する(論者)。
日本の若い世代が見る中国はたぶん、豊かでハイテクで活気のある国に映っているはずです。それも、(中国で)急速に進む少子高齢化の結果、また大きく変わってしまうかもしれない。そこはわかりません。


少しとりとめのない話になってしまいましたが、次は月曜日に受けたのはN新聞主催の政治セミナー。
菅内閣と国内政治の今後、みたいな話でした。

同新聞の論説委員の方かな、女性記者の方と語り合う形のウェビナーでしたが、こちらはそんなに話が深まらなかったな。。一応インタラクティブに、途中で視聴者にアンケート(菅内閣を支持しますか?コロナ対策は順調だと思いますか?など)を取っていたが、全体には常識的な話の展開でしかなかった。

少しだけ印象的だったのは、今ネットなどで若者からとても支持の多い大臣についてどう思うかと聞かれて「昔橋本龍太郎首相は『富士山』と言われた。遠目で見るととても美しい山だが、そばに来て登山とかしてみると岩がごつごつしていて・・」とだけ言っていたのが、耳に残りました。。

硬いお話でしたので、お口直しに、でもないか。
車修理に出した時借りた代車。うちのくるまと同じぐらい古い(=ひじょうにふるい)し、10万キロ走っているのに、エンジンは元気に回ってよく走った。ただ、ブレーキだけはちょっと心許なかった。自分の車のいいところを言えと言われたら、その一つはブレーキですね。


コメント
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