「想定外だった」という言葉が新聞を賑わしていたころ、思ったのは、人生も想定外の連続なのではないか、ということだ。
若い頃はそもそも想定をすること自体が難しく、見当外れの淡い期待ぐらいしかできなかった。そのうち(色々と痛い目に遭って)やや慎重にあれこれ想定をして事前に対策を取るようになる。しかし、そのたびに今まで想定もしなかったことが起きてしまう。経験を重ねて、なんとか回避することができたリスクも多かったと思うが、思うにまかせなかったことも多い。記憶に残っているのは、そんな想定外の思い出だ。楽しいことではないし、自分を責めたくもなる。
とはいえ、そこで立ち止まっているわけにも行かない。勇気を持って前に進めば、その経験はまた次に生かすことができるはずだ。