在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

”ヴィンタージュ・トゥニーナ 2005” イェールマン

2007-11-30 00:45:03 | Friuli フリウリ
“Vintage Tunina 2005” Jermann -Friuli
昔、まだイタリアワインのレベルが現在のように高いところまで達していなかった頃、イタリアでも10本指に入る名ワインの1本だった。今は、他の多くのワインのレベルが上がってきているし、新しいワインはどんどんリリースされるしで、やや影が薄くなった感じはあるが、久しぶりに飲んで、堂々たる風格を備えていると思った。また、個人的に、非常に思い出多いワインの1本でもある。
品種は、ソーヴィニオン、シャルドネ、マルヴァジア・イストゥリアーナ、ピコリット、リボッラ・ジャッラ、5種のブレンド。
色は、とてもきれいなつやのある麦藁色。
香りにきれいに奥行きあり。ミネラル臭がすぐに感じられる。他、オレンジの花、柑橘、白コショウ、サルビアなどの香草、そして、ややスモーキーな感じがある。そして、一番奥にはビタミン剤風の香りも混じる。
味は、インパクトがもっとあるように期待するが、インパクトのすごさより、もっと奥行き、広がり、エレガントさなどが出る。酸がきりっとしまり、じわっと塩味が出る。エレガントで、かつ、ボディもあり、持続性は申し分ない。
白ワインはもたない、と一般に信じられているが、決してそんなことはない。ワインによっては、むしろ、リリースされてすぐに飲んでしまうともったいないものもある。このワインも、そういうタイプである。幸い、かなり7-8年ほどたったヴィンテージを何度も飲む機会があった。古くなるほど落ち着きが増し、とても良い。もちろん、フレッシュなフルーツの香りのワインが好みであれば早めに開けてもよいが、風格を増した白が好きな方は、ぜひ、少しおいてから飲んでほしい。


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