映画『小さき麦の花 隠入塵煙』 4,5★/5 中国 2022年
映画『小さき麦の花』を見て、感動した。
単なる恋愛作品ではなく、中国社会における多くの問題点、ひいては人間の生きる原点と誠実さと愛を、痛感した。
中国は7度行ったが、その中でも賀州の黄よう古鎮などを思い浮かべた。
私は知らないが、行ったことのある観光客用の雲南省でも、こういった問題があるのではないだろうかと勝手に想像している。
深く、重く、問題点を投げかけ、その中でも懸命に生きる二人に感銘を受けた。
おそらくこの二人は、ぺらトニックであり、フィリアであったのではないかと考えている。
妻がなくなった後、男は亡くなった女の手の甲に、麦で花の印を付ける。
二人のこれまでの深い関係が其麦で押印した麦の花だったのだろう。
そして、二本の麦はめしべ(? 長い糸のような花?)をひいて、美しく絡み合う。
この映画は中国をうまくとらえながらも、美しい映像の連続で作品を重厚に活深く掘り下げて表現している。
わたくしはこの映画は好きだ。
なので、高い評価を付けている。
今回も見たという簡単な記録だけで失礼いたします。
互いに寄り添い土に寄り添って、慎ましく生きる農民夫婦を描く/映画『小さき麦の花』予告編
- 原題/隠入塵煙
- 制作年/2022
- 制作国/中国
- 内容時間(字幕版)/134分
- ジャンル/ドラマ