乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

笑う蛙

2006-09-05 | 映画
     笑う蛙
     満足度 ★★★☆☆

      2001年  日本  96分

     監督 平山秀幸

     原作 藤田宜永

     脚本 成島出


  キャスト  
     長塚京三

 (そつなくこなされていました。)


     大塚寧々

(映画が始まってすぐに喪服を脱ぎ、襦袢姿になる大塚寧々。そこに元夫の長塚京三が飛び出してくる。驚きのあまり女は気を失い、布団の上に倒れる。そして頭方向からのカメラアングルに・・・襦袢から女の白いなだらかな右肩を覗かせて、なんともいえず美しく、エロチック・・・大塚寧々の女体は日本画になりそうなくらいに美しいですね。)


     ミッキー・カーチス


     國村隼 → ★★★★☆

(印象的な演技をなさっていました。
さすが、うま~~い!!)



     きたろう

(そつなくこなされていました。)


     三田村周三


     金久美子 → ★★★★☆

(この映画、みんなが集まって寿司を食べるシーンでみんなの性格を描き分けていましたが、金久美子さんは特にお金(遺産など)に執着した人間の内面を演じておられました。見事な表現力に完敗・・・)


     南果歩


     雪村いづみ 

   
     他





 この作品の全体像としては各自の心理描写を上手く描きながら、思いない問いをコミカルに描き出し、楽しく拝見させていただきました。

 

 好きな場面は色々ありましたが、市の中でも印象的な部分をいくつか・・・




 ①(元)夫が物置部屋で穴殻光るが差し込むのを、覗いてみるシーン。


 ②大塚寧々の欄でも記しましたように、方の見えるシーンは見事でした。


 ③(元)夫が物置部屋で覗いていた穴を見つけ、大塚寧々が夫と同様に座って穴を覗きシーン。


 ④金久美子の欄でも記しましたが、寿司を食べるシーンは、みんなの性格や温度差の違いを見事に描き分けされていました。 







 この作品も私の好きな安部公房氏の『箱男』との共通項を否定することはできません。

 穴から男女の営みや生活、人間の本質を覗くという行為そのものを描き出している『箱男』以上の内容には描かれなかったことに少し寂しさを覚えます。



 時々人間の生活や思い悩む姿やジレンマを見ては『げろげろと笑うグロテスクな蛙』は『無意識の(元)夫の内面の心情』&『自分では肯定したくない(元)夫の本質的姿』でもあります。

 ただこの映画に『笑う蛙』というたいろるをわざわざつけた原作 者である藤田宜永さんはやはり安部公房氏の『笑う月』を無意識下で意識していたのではないかと思うのは私だけでしょうか・・・
コメント
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