乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

かげろう / LES EGARES

2006-09-10 | 映画
(写真は京都の先斗町です)
LES EGARES
     かげろう

    満足度  ★★★★☆    

    感動度  ★★★★★

    影像美  ★★★☆☆


    2003年  フランス
    
    監督   アンドレ・テシネ 

    原作   ジル・ペロー 
  
    脚本   ジル・トーラン

         アンドレ・テシネ 
   
  キャスト   エマニュエル・ベアール
    
         ガスパール・ウリエル

         グレゴワール・ルプランス=ランゲ

         クレメンス・メイヤー   他


 1940年6月フランス。

 夫を戦争で亡くした教師オディールは13歳の息子と7歳の娘の2人を連れ、パリの戦火を逃れつべく車を運転・・・

 ドイツ軍からの爆撃の数々・・・

 偶然出合った17歳の少年二助けられ、成り行きで森の中の豪華な民家で共同生活し始める。

 不可思議な少年は生きる力のすべを知っており、ことごとく3人の手足となり、獲物や魚などの食料を得、助けてくれます。

 進退した長男。

 少年と親友になりたい長男は、母が隠した銃の隠し場所を教えないばかりに、少年に友達ではないと拒否されてしまいます。

 少年は病気を抱え、教育も受けず、女性や家庭の愛も知らない過酷な過去を沖っていたようです。

 少年は戦期をきっかけに刑寺院から逃亡し、束の間の安堵感を女や家庭に求めていたのでしょうか・・・

 女は愛に飢えて神経をすり減らす毎日でしたが、いつしかそんな正直に生きている少年の人格を認め、精神的に、そして肉体的にも体を求めます。

 

 戦争も終えた或る日、兵士二人が森を通りかかり、家に止まりこんで少年の生き方や過去に気づき、立ち去った後通報。

 翌日警察は鶏小屋の近くでと耐えられた少年を連れて、女に事情をききます。

「この音尾を知っているか?」

 しかし女は実子2人を安じ、目を伏せようとします。

 13歳の長男はすかさず
「僕の親友だ。」



 森の生活から一転して3人は路上での配分食料を糧に、生き延びていた。

 そこへ警察がまた少年の名前や家族などの事情を尋ねてくる。

 知らないと言い張る女・・・

 警察はそこで初めて男が独房で首をつって自殺したことを告げる。

 このときの女のゆがみ崩れた表情が心に焼き付いています。

 うなだれる女・・・

「どうしたの?」
と、駆け寄る長男・・・

「なんでもないのよ。またどこか逃亡したのですって・・・ちゃっかりしているから、元気にどこかで生き延びてるわ・・・」
そして、
「娘は?」
と一瞬画面が暗くなる。

 娘は現状のひどい生活に耐えられずうなだれて、呼ばれた建物の入り口にしゃがみこんでいました・・・

 

 しばらくして森の中の館が映り、成人した長男が埋められた銃を掘り起こしている映像・・・

 そしれ幕・・・

 なんだか余韻がいっぱいで深く考えさせられた作品でした。






 

 
コメント
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