乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『無縁・公界・楽』1 【縁切り寺、駆け込み寺】  網野 善彦  (日本中世の自由と平和 平凡社ライブラリー 1165) 

2020-10-11 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

『無縁・公界・楽』1 【縁切り寺、駆け込み寺】

 網野 善彦  (日本中世の自由と平和 平凡社ライブラリー 1165) 

 

 以前にも読んだことがあるのか、あるいは、内容が重複しているのか、おさらい的な感じがする。

 しかし、網野 善彦著の本は興味深いので、もう一度よみ始めている。

 

 江戸時代の縁切り寺や若狭の駆け込み寺や周防ぐの無縁所まで読んでみたが、中には監視や今でいう監視役を兼ねた駆け込み寺があったことに驚いた。

 

 関税免除の特権を認められた「無縁所」が全国でも何例か認められたらしい。

 また寺によっては、借銭・借米の追求禁止。

 無縁所を保護しつつ祈願することによって、戦国大名が無縁所の原理を閉じ込めようとした。

 

 次は京の無縁所。

 京とあっては、丁寧に楽しまねばなるまい^^

 

 たまたま家人の本棚に無造作に置かれていた『無縁・公界・楽』だが、こういった内容は好きなので、時間を過ごす口実がまた一つ見つかったと喜んでいる。

 

 

公界(くがい)

 ① 公の場所。おおやけのこと。表向き。晴れの場。公的な用事。

 「述懐は私事、弓矢の道は-の義/太平記 19」

 ② ひとなか。ひとまえ。世間。公衆。

 「さやうの事を仰せられたらば、-で恥をかかせられう/狂言・花争」

 ③ 交際。ひとづきあい。

 ④  「苦界くがい」に同じ。

 ⑤ 課役。

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『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-29 【巻三 舞楽『陵王』の支度】十八紙〜二十三紙 中央公論社 小松茂実編

2020-10-11 | 絵巻物、縁起絵巻、巻物、絵解き掛け軸、屏風

絵図は二巻

 

『年中行事絵巻』日本絵巻大成 8-29 【巻三 舞楽『陵王』の支度】十八紙〜二十三紙 中央公論社 小松茂実編

 

 

日本絵巻大成 8 巻三 十八紙〜二十三紙

 

 鶏の後ろには、介添えの衛府の武官

 

 舞楽『陵王』の支度が始まっている。

  左西   幄舎

  東(左方)唐楽

  西(右方)高麗(こま)楽

 

 

 

幄(まく)

 天幄(大きな幕)

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恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 69 三十丁表 三十一丁裏 三十一丁表 三十一丁裏と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9

2020-10-11 | 在原業平、そして、伊勢物語 と、仮名草子 仁勢物語
恩頼堂文庫旧蔵本 『仁勢物語』 69 三十丁表 三十一丁裏 三十一丁表 三十一丁裏と、『伊勢物語』岩波古典文学大系9

富田高至 編者

和泉書院影印業刊 65(第四期) 1998年

 

下 69 三十丁表 三十一丁裏 三十一丁表 三十一丁裏

 

三十丁表

◯をかし、男、ありけり、其男、伊勢の國へ博打を打

にいきけるに、かの伊勢のはくちうち、常の人よりハ

此人上手也けれは、親にもいふて、いと念頃(ママ)にあひし

らひけり、朝にハともに出て、夕さりハ帰り、共にねに

けり、かくて念頃(ママ)に地走(ママ)しけり、二日とも、夜、男忍て

 

三十一丁裏

うたんと云、伊勢の男もうたしとも思へしすたれと

人めしけられハ、えうたす宿せんと云人あれは、人を

しつめて子の時よりハ、の宿に行て戸の上方を見

出してふ付きのせるに、付きのおほろ成に、ちいさき骰(ママ サイ)

あまた持て、人立入、男、いとうれしくて、吾ゐる

取にゐて、入て、ひとつより丑みつまてうつに

また、かちまけもあらす、打明しけり、つ と起きて、油の

代にわか銭をやるへきにしあらねハ、心もとなくて

しハしあるに、あるしのかたより

   君やうちし 人や負けけんおもほらす

   かちかまけたる 下手か上手か

男、いといたして忍ひてよめる、

 

三十一丁表

   打明す 油の残るまとひきに

   へた上手とハ こよひささだめよ

とよみてやりて出ぬ、今夜ハ人をしつめて、いと、とく

打んとおもふに國の守、賽の上手の博打打ちあると

聞て、夜一夜おかしけれハ、もはや打事も え せて、明

れは、尾張の國へ逃んとすれハ、亭主かたより出す

盃のさらに、歌を書て出しける、

   かちにけに もらへとくれぬ残し俺は

とかきてすゑハなし、そのさらにたはこのはいして

末をかきて

   こののむ酒の 代ハやらなん

とて明れハ、尾張國へこへにけり、さい打ハ、水尾の

 

三十一丁裏

御時、惟高(ママ)のみこの馬取、

 

 

『仁勢物語』和泉書院影印業刊       

   君やうちし 人や負けけんおもほらす

   かちかまけたる 下手か上手か

 

   打明す 油の残るまとひきに

   へた上手とハ こよひささだめよ

 

   かちにけに もらへとくれぬ残し俺は

とかきてすゑハなし、そのさらにたはこのはいして

末をかきて

   こののむ酒の 代ハやらなん

  

『伊勢物語』岩波古典文学大系9より写す

   君やこし 我やゆきけむおもほえず

   夢か現(うつゝ)か ねてかさめてか

 

   かきくらす 心の闇にまどひにき

   夢うつゝとは こよひ定めよ

 

   かち人の 渡れど濡れぬえにしあれば

とかきて、末はなし、市の盃のさらに、続松(ついまつ)の炭して、

歌の末をかきつぐ、

   またあふ坂の 関はこへなん   

 

      

 

念頃

 ねんごろ

 懇ろ

 

地走

 馳走

 

骰(ママ)サイを

 賽(サイ)

 骰とは、さい/さいころなどの意味をもつ漢字。

 14画の画数をもち、骨部に分類される

 

また、かちまけもあらす

 まだ、勝ち負けもあらず

 

つ と起きて

 つ(さっと)と起きて

 

まとひきに

 窓引きに(油に入れる油を出入りさす引窓)

 

打ん

 打たん

 

 博打に使う

 立方体の各面にそれぞれ一から六までの点が打ってあり、すごろく・ばくち等に使うもの。

 投げころがして上面に出た点の数で事を決する。さいころ。

 

水尾

 清和天皇の御代

 

惟高(ママ)

 惟喬(これたか)

 惟喬親王(これたかしんのう、承和11年(844年) - 寛平9年2月20日(897年3月30日)は、平安時代前期の皇族。

 文徳天皇の第一皇子。

 官位は四品・弾正尹。

 小野宮を号す。

 

馬取(うまとり)

 馬の口を取る

 

 

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