興福寺薪御能 「歌占」「融」「東北」「鉄輪」 2024.05/17~18
今年は興福寺の薪御能(二日間)を楽しませていただきました。
コロナ、そして昨年のバタバタした状態で参加できなかった興福寺の薪御能ですが、今年は念願がかない、連夜楽しみました。
演目は「歌占」「融」「東北」「鉄輪」
四曲とも少なくとも数回以上は楽しんだことのある曲です。
特に「融」「東北」は、二けたは見ていると思いますが、毎回感じ方が違うので、興味深いです。
能楽を見たころは「鉄輪」のようなわかりやすくて動きの激しい曲が好きしたが、ここ二十年は落ち着いたじっくりと味わうことのできる曲も好きになりました。
今回はどう訳かなじみの「融」に感情移入し、また、「東北」にも感動しました。
「東北」の軒端などといった美しい日本語には、うっとり致します。
シテの詞の中に【貫之】という詞が出てきます。
また間狂言の中にも【藤原朝臣】や【貫之】の名を出し、実際にわたくしの好きな業平さまや貫之さまの軒端に関する和歌を狂言師が話します。
「歌占」「融」「東北」「鉄輪」の中で【貫之】の名が二回、【藤原朝臣】の名が一回、和歌がそれぞれ一回織り込まれ、至福のひと時を過ごすことができました。
そして改めて感じるのでした。
薪の火に揺らぐ能楽は美しい。
そして興福寺の薪御能の意義を。
能楽を多少なりとも好きな私にとっては、素晴らしい二日間を過ごすことができました。
2024.5/17
2024.5/17
2024.5/18 昼
2024.5/18 昼
2024.5/18
2024.5/18
2024.5/18
17日(金)薪御能 17:30~興福寺南大門跡
「歌占」観世喜正(観世)
「融」金剛永謹(金剛)
18日(土)薪御能 17:30~興福寺南大門後
「東北」金春安明
「鉄輪」辰巳満次郎(宝生)
婦人画報の手引書には、この演目が載っていません。
ここでお目にかかれること、感謝申します。
できれば、もう少し詳しくとも。
有難うございます。
二日とも晴れ渡り、薪御能美寄りに恵まれました。
時間ができそうでしたら改めて書きたいとは思いますが、なかなかやりたいことが多く、難儀しており、毎夜三時ごろまで楽しんでおります。
粗相があればお許しください。
私が愛読しておりますのは『観世流百番集』と『観世流続百番集』。そして天野文雄共著の『能を読む①②③4』です。
『能を読む①②③4』はわかりやすい本で、おまけにポピュラーな本ですので、図書館にある場合も多いかもしれません。
今回の四曲は度々演じられる演目ですので、おそらく載っていると思われます。
よろしければ参考にしてください。
コメントをありがとうございます。
感謝申し上げます。