乱鳥の書きなぐり

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卜部兼好 吉田 兼好   2  

2024-10-02 | つれ/″\種

卜部兼好 吉田 兼好   2

 

 

関東下向

『兼好歌集』より、兼好は少なくとも2度関東に下向したことが確認でき、1度目は鎌倉・金沢に一定期間居住し、2度目に訪れた際は旧居が荒廃している様子を次の歌に詠んでいる.

 

 

   ふるさとの浅茅が庭の露のうへに 床は草葉とやどる月かな — 家集・76番 兼好の関東下向は、延慶元年(1308年)11月11日付の六波羅探題・金沢貞顕による称名寺長老・剱阿に宛てた書状(金沢文庫文書)によっても確認できる。

 

 同文書は、兼好が鎌倉から京都に持参した剱阿の手紙に対する返事である。

 この中で当時越後守正五位下であった貞顕が「兼好」と呼び捨てにしていることからも、小川剛生は兼好が従五位下・左兵衛佐の地位にあったことを否定する。

  

 

 金沢文庫には他に「うらへのかねよし」の名が現れる氏名未詳書状がある。

 

 剱阿を「みやうにん(明忍)の御房」と呼んでいることから剱阿の称名寺長老就任(1308年)以前のものとみられる。

 

 その中で「これは四郎太郎かとふら(弔)ひ候ふんにて候へく候、御申あけはし候ハヽ、うらへのかねよしとふしゆ(諷誦)にも申あけさせ給候へ、」すなわち「四郎太郎」が供養する分として「うらべのかねよし」の名で諷誦(経文や偈頌を声をあげて読むこと)を捧げるよう述べていることから、小川剛生は「四郎太郎」が卜部兼好の仮名であったとしている。

  また、金沢文庫には兼好自身が剱阿に宛てた書状の立紙(包み紙)も2通 現存しており、いずれも「卜部兼好」で署名しており、位階官名を記さないことから小川剛生は兼好が出家まで正式な官途に就かなかったと推測している。

 

 なお、兼好が帰洛した延慶元年(1308年)は後二条院が崩御した年でもあり、天皇の生母・西華門院が追善供養のために兼好に読ませた以下の和歌が、制作年次の明らかな最古の作とされることがある。

 

 小川説ではこれは年忌法要の際の作で、生前の後二条院と兼好の関係を示すものではないとする。

 

   うちとけてまどろむとしもなきものを あふとみつるやうつゝなるらん — 家集・57番 出家と遁世 『徒然草』50段より、応長元年(1311年)3月に兼好は京都の東山に居住していたことが確認できる。

 

 

 小川説ではこれも前年に六波羅探題北方に任じられた金沢貞顕との関係とみる。

 

『徒然草』238段で兼好は金沢貞顕が建立した常在光院の鐘銘の誤りを鋳造前に指摘しており、京都においても貞顕との関係がうかがわれる。

 

  兼好は30歳前後で出家し、俗名を音読した「兼好(けんこう)」を名乗った。この動機を『正徹物語』は元亨4年(1324年)の後宇多院の崩御によって発心したとするが、実際には正和2年(1313年)に山城国山科小野荘の名田を六条三位父子(山科頼成・維成)から購入した際の文書(『大徳寺文書』)に「兼好御房」とあることからそれ以前の出家である。

 

  兼好が遁世後に住んだ場所としては、修学院(現・京都市左京区)と比叡山横川(よかわ)が『兼好家集』(52-55番、63-66番)に見える。

 

 なお、仁和寺南の双ヶ丘は兼好ゆかりの地として知られ、「ならびの岡に無常所(墓所)まうけて、かたはらに桜を植ゑさすとて」(家集・20番)と本人も書いているが、居住したことを直接示す史料はない。

 とはいえ『実隆公記』文亀3年(1503年)7月19日条にも仁和寺浄光院を「兼好法師旧跡」とする記述があり、古くからゆかりの地として知られていた。

 

   正和5年(1316年)、兼好と親交のあった堀川具守が死去。翌年春、兼好は具守を偲んで延政門院一条という女性(延政門院の女房)と和歌の贈答をしている(家集・67ー68番)。

 

 

『徒然草』238段に、後醍醐天皇の皇太子時代、東宮御所に伺候していた堀川具親に用があり参上したところ、具親が『論語』の「紫の、朱奪ふことを悪む」とある巻を探しあぐねていたので、兼好がどこにあるか教えた話がある。これは後醍醐の即位前、文保2年(1318年)以前のことと分かる。

 

  『徒然草』27段には、文保2年の後醍醐天皇の践祚の様子も記述される。

(Wikipedia)

 

 

つれづれ種(徒然草)

卜部兼好 吉田 兼好  1  

卜部兼好 吉田 兼好  2    

 

 

 

 

 

 

 

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