
わたしの好きなラスター彩

アーブギーネ博物館

二月です。
今日もわたくしの好きなものを紹介させていただきたいと思います。
わたしは陶器や磁器も好きなのですが、今回は以前から何度も取り上げておりますラスター彩です。

トップの写真(大)はラスター彩ですが、お皿の縁を見ますと三彩色が見えますね。
三彩では唐三彩が有名ですが、イランにもこういった色彩が多くあります。
ラスター彩に若干の三彩色が見え、模様もイランらしく、美しく感じます。
三彩は日本では大和三彩が有名です。

ラスター彩を調べますと、次のように説明されています。
【ラスター彩】[ 大辞林 提供: 三省堂 ]▼
イスラム陶器の一。スズ白釉(はくゆう)をかけて焼いた素地(きじ)に銀・銅などの酸化物で文様を描き低火度で焼成したもの。金属的輝きをもつ。
【ラスター彩(ラスターさい、Lusterware)】Feペディア(出典:Wikipedia 提供:ニューズウォッチ)▼
ラスター彩(ラスターさい、Lusterware)とは、焼成した白い錫の鉛釉の上に、銅や銀などの酸化物で文様を描いて、低火度還元焔焼成で、金彩に似た輝きをもつ、9世紀-14世紀のイスラム陶器の一種。ラスター(luster)とは、落ち着いた輝きという意味。
中国建窯の、曜変・油滴・禾目などの天目茶碗は、この影響を受けて作られ、ラスター現象が見られる。
また、わ! かった陶芸 (明窓窯)ブログさんによると、ラスター彩の絵付け法まで載せておられました。素晴らしいブログですので、ぜひ、どうぞ!
わ! かった陶芸 (明窓窯)ブログさんから引用 ▼
陶磁器の絵付け(ラスター彩) 1 陶磁器の絵付け
上絵付けで、色を付ける方法に、ラスター彩(さい)が有ります。
1 ラスター彩とは、錫を含む鉛釉で、焼成した白い釉の上に、銅や銀などの、酸化物で文様を描いて、低温度還元焔で、焼成された、ものです。
2 還元状態の中で、金属の酸化物が、薄い金属の膜を作り、光の当たり方によって、金属光沢の、虹彩(ラスター)を、生じさせる技法です。
ラスター(luster)とは、英語で「輝き・煌き(きらめき)」、落ち着いた輝き、という意味です。
3 虹色の模様は、自然界の生物にも、多く見られます。
玉虫や、コガネ虫、ある種の蝶などの、昆虫でみられ、反射する基材の上に、薄い膜があると、
膜の表面で、反射した光と、膜を通過し基材で、反射した光とで、干渉が起きます。
その結果、見る方向によって、特定の色の光が、強まったり、弱まったりして、虹色にもなります。
4 中国建窯の、曜変、油滴、禾目などの天目茶碗は、この影響を受けて作られ、ラスター現象が見られます。
・ ラスターは、ペルシャ陶器が、起源とも言われています。
5 9世紀のペルシャ陶器に、この技法が見られ、その後エジプトで、生産された後、12~13世紀に再びペルシアにおいて、全盛期を向かえたと、言われています。
陶器の表面に、金属的な輝きを、与える事により、金属の器の如く、見せかけました。
しかし、これが、イスラム陶器の代表的な、ものと成っています。
6 錫白釉をかけた上に、またコバルトを含んだ、藍釉を地に、銀、銅などの特殊な金属を含む
泥状の顔料で、器面に文様を描き、低火度で、焼き上げます。
古代ペルシャの陶器の中で、最も気品に満ち、最も高度な、技術を有するのが、ラスター彩陶器です。
尚、現在では、普通の釉と同じ、本焼きの際に、掛けるだけで、各種金属を使った、様々な色のラスター彩があります。 (ラスター結晶釉、真珠ラスター釉などで、市販されています。)

ラスター彩の器などは、一番最近では、「私の好きなラスター彩の皿や壷 アゼルバイジャン博物館(タブリーズ)にて」を記録致しました。
今回はわたくしのとても好きなアーブギーネ博物館(ガラス・陶器博物館 イラン/テヘラン州)に展示されている、ラスター彩の器などを二度に分けて写真(2008年版)でお届けしたいと思います。
拙い記録ブログ、お見苦しい写真ではございますが、見ていただけましたらうれしいです。
ラスター彩 アーブギーネ博物館▼


















最後まで見て下さいまして、ありがとうございました。
みなさま、心より感謝致します。




アーブギーネ博物館 イラン/テヘランにて
2008年 ラスター彩 1
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