乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

88; 『ペルシア見聞記』 J・シャルダン著 岡田直次訳注  東洋文庫621

2009-06-24 | 読書全般(古典など以外の一般書)
 記録だけ  2009年度 88冊目          



    『ペルシア見聞記』
    
      


 J・シャルダン著   
 岡田直次 訳注


 1997年8月11日 初版

 平凡社

 東洋文庫 621

 342ページ ?円   



 本日 東洋文庫の『ペルシア見聞記』を読了。東洋文庫はつい最近では『薔薇園 イラン中世の教養物語』『ペルシア民俗誌』に続いて三冊目。

 18Cのペルシャの生活を細やかに記され、今の生活と比べて考えると楽しい。



 イスラム教では酒は禁止だが、18C当時も葡萄酒は作られ、影で飲まれていた。イランはブドウがうまく、上質の酒が造れたとのこと。宗教上は禁止だが慣習として飲まれていた飲酒が公になり、現在の形で禁止されたのは30年くらい前。現在の情報もちまたの噂では聞くが確証はないので、ここでは控えておこう(笑み)



 以前は朝はコーヒーとパンくらいの簡単な食事だったと言う。

『うん?嘘でしょう?』
と疑いながら読む。私の見たイランの朝は
       ナン
       チャイ
       砂糖
       ゆで卵
       キュウリ
       トマト
       チーズ
       蜂蜜
という朝食がオーソドックだった。またホテル従業員の朝食は、
       ナン
       チャイ
       砂糖
       蜂蜜
というものが多かった。道ばたの独身タクシー運転手らは、
       ナン
       チャイ
      (砂糖)
でどう考えてもコーヒーではない。ちなみにコーヒーは一ヶ月間イランに滞在しても数度飲むか飲まないかであった。
       
『しかし日本で言えば江戸中期。生活も変化しているのか?』
と思い直し、家族に問うてみる。曰く、
「イランでは、元はコーヒーを飲まれていた。チャイは19Cにはいって、インドからインド人が持ち込んだとのこと(要約)云々・・・(説明は続く/苦笑)。」

 そうか!『ペルシア見聞記』は正しいのかと、納得する。家族加えて、
「今のイランと比較しながら読むといいよ。」
・・・『わかってるわい!わたしゃ、今のイランも知らないんじゃ!』
と、内心 彼をしかる。



 果物(数、品種多し/質良し)、メロン、ナツメ、絨毯、氷(自然野中での作り方には感動)、鳥、家(住居→金儲けを考えない等)、宝石、小刀(『短剣の薔薇』という部分に飾り宝石)、磁器(シナとの比較/品質の良さ)、パン、他多くのことが心に残っている。たいへん興味深い面白い本に喜びを感じた。



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