通勤電車は、毎日ほぼ同じ顔ぶれだ。
横並びの座席に、
すごくステキなファッションのキレイなとあるお姉ちゃんと、
ノーメイク、謎のファッション、髪ボサボサ、超絶冴えねぇオタク系お姉ちゃんが
月に一度は隣り合わせで座る。
年も同じくらいで、実に対照的な二人だ。
しかも、オタク系おねえちゃんは
ブックカバーを裏返しにした本にいつも熱中し、
周りを気にすることなくニヘラーと思いッきしニヤけているのだ。
結構シュールだ。
スゲー対極、と思いながらボーとみていると妄想が止まらない。
私には
キレイなほうのおねえちゃんではなく、
この超絶オタク系お姉ちゃんのほうを実にうらやましいと思う
ある理由があった。
女性なら誰しも、ファッションに多少の関心はあろう。キレイなお姉さんになりたくないという人は少数派であろう。
私とて、おしゃれさんの分類にはほど遠い。
しかし、お出かけファッションには一応の最低ラインがある。
つまり、多くの女性にとって、
このお姉ちゃんのように、
「身なりを超絶に構わず
本に没頭し電車で大胆不敵に怪しくニヤけ続ける」
という行為は、
ファッションをキメるより、断然難易度が高いのであります(女を捨てたオバチャンを除く)。
やってくれと言われても、
やりたくない、というのもまぁあるが、
やってくれと言われても「スマン!私には出来ない!」のであります。
しかし、このお姉ちゃんは、
通常身なり等に割り当てられる脳の領域を、
公衆の面前でキモい行動に走らないよう制御する脳の領域を、
全て違う事に使用しているのだと!
キミの脳はどれだけ知的探求領域が広いのか!
そして、キミがそんなにも大胆になれるのは何故ゆえか。
つーか、キミがそんなにもハマっているその本は何か!!!
たぶんめさめさ面白い本なのであろう。
そんなにもハマっている事があれば
世の女子は、潔く女を捨て、
電車で怪しくニヤけることも可能なのではないか!?そんな境地に到達できるくらいハマるものがある、
という彼女を、
隣に座っているキレイなお姉ちゃんよりも、
断然うらやましく思う。
以上、全て妄想です。
帰って夫に言うと
「それは単に女としてズボラなだけちゃうのか」と言ってたけど。