コロナが第5類感染症に移行し、
母と久しぶりにマスクなしで会いました。
認知症で、施設に入所しています
もう何年も前から
私のことは娘だと認識しておらず
寝たきりで、ことばを発することは一切なくなっていました。
なのですっかり、言語を話せなくなってしまったのだろうと思っていましたが
そうではなかったのです。
先日、母の目の前でマスクを外して笑顔を見せると
「ああ! あんた!! きれいやな!!」
と、とてもハッキリした発音で大きな声で言ったのです。
びっくりしてしまいました。
職員さんもびっくりです。
数年ぶりに、母が話すのを聞きました。
言葉を忘れたのではなかったのですね。
認知症というのは、謎だらけです。
少なくとも、こちらからはそう見えていても
実際はそうではないことも、もっとありそうです。
もしかしたら態度に出せないだけで
娘だと、わかってだっているのかもしれません。
母が施設に入る前の介護が壮絶だったので
直近10年の母とのことは、思い出したくないことばかりです。
とてもこわかったです。
未知の経験でした。
そのインパクトが強すぎて
母との、良かった時代のことは遠い過去になり、あまり思い出せなくなっていました。
でも実家で写真を整理していたら
私も見たことがない写真が出てきて
そこには、私が忘れていた母がいました。