感想:ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー

2023-05-20 08:03:50 | 映画





観てきました!!

自分はファミコン世代のおっさんなので
例に漏れず初めてスーパーマリオを遊んだ時の衝撃はすごかった。

カメがゆっくり歩いてくる。
ジャンプして踏むと頭と足を引っ込める。
蹴ると他の敵を蹴散らしながら高速で滑っていく。
土管に当たると跳ね返る。
それにぶつかると自分も死ぬ。

これを面白いと思わない子供がはたして世界に存在するのだろうか。


カートゥーンをゲームでやろうというのが発想の原点なのだろうけれど
それを最初からとんでもないレベルのクオリティで実現させたのが
まさに天才宮本茂の仕事。


そんなわけで当時公開されたスーパーマリオのアニメ映画を
大変ワクワクしながら観に行ったのだが
スポンサーが永谷園だったこともあり、
マリオが映画のなかでお茶漬けを食ったりカップラーメンを食ったりという
地獄のような内容で夢を粉々に砕かれた。


実写版映画に至ってはテレビの予告CMを見ただけで
全身の水分が抜けてシワシワにならざるを得ない出来。
あれをよく任天堂が許したな。





そこから数十年を経て今回の映画。
文句なしに面白かった!!


スーパーじゃないマリオの配管工としての普段の生活が見れたのも嬉しいし
マリオの実家のピザ屋にパンチアウトのキャラたちの写真が飾ってあって
その時点でオールドゲーマーの心を鷲掴みw

BGMも歴代のマリオシリーズ曲のアレンジがめっちゃ胸に染みた。
歳をとるとゲーム音楽が自分の人生経験と重なって泣けてくる!!




さらわれたルイージを救うために一緒に戦う
ピーチ姫のキャラデザが凛々しく活動的な感じなのが
今の時代に求められる女性像なのも上手い。

予告編で見たリトルマーメイドのアリエルがブサイクになっていたが
そうじゃねえんだよなあ。
ディズニーはアーノルド坊やの時代からやり直せ。





サイドビューのステージもド派手なマリオカートのステージも
ゲームのとおりに盛り込みながらも、よりダイナミックな演出で最高。
ゲームの時点で面白いのだから、そのまま見せるだけでも当然面白いのに
そこからさらに進歩させた映像演出の気持ち良さが桁違い。

ゲームそのままの画面を映画に組み込むのって相当な勇気が必要なはずなんだが
やはりファンの視点に立って、見たいと思うものをしっかり見せてくる。
この判断力たるや!!




操作によって成功と失敗が分かれるゲームと違って
一本道の映画ではミスの場面を取り入れるのが難しい。
けれどマリオシリーズはミスしたときのコミカルさも面白さのひとつ。

そこでこの映画が取った手法は、「序盤の特訓でとことんミスをさせる」。
ボニータイラーの曲にあわせて特訓するシーンを盛り込んで
マリオシリーズならではの様々なミスの場面を見せながら
普通のおっさんだったマリオがスーパーマリオとしての覚醒を見せる。
マリオの人間らしさとヒーローとしての強さをともに描写できる神演出。
この予想を裏切り期待を裏切らない発想に脱帽。




いつもどおり、ラスボスのクッパも悪いやつなのに憎めない。
ピーチ姫に片恋慕しながらメランコリックにピアノを弾くシーンが最高w

にもかかわらず、当然ながらゲームのとおりに悪くて強い。
クッパの強大さを表現しながらも、ひるむことなく一直線に突き進むヒロイズム!!

ネタバレは避けるがラストの展開も最高にワクワクさせられた。




子供の頃に砕かれた夢を数十年越しに取り戻せた!!

ファンが見たいと思うものを全て見せてくれた神作品!!!
世界的ヒットのおかげで株価も爆上げ!!
次の映画も楽しみだ!!!!





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