感想:かまいたちの夜 輪廻彩声

2022-02-17 06:41:46 | ゲーム(VITA)






『かまいたちの夜』というノベルゲーの元祖であるレジェンドながら、
続編を出すごとにその出来が叩かれまくってて
こちらとしても遊ぶ気にはなれないのだが。


スーパーファミコン版のシナリオをそのままリメイクするという神采配!!
俺がスーファミを買った理由が『かまいたち』なんだよ!!





で、なにやら発売直後に「絵が作品のイメージと違う」という理由で炎上したらしく、
絵師が謝罪に追い込まれてたのは可哀想だった。
それって叩くべきは絵師ではないと思うんだがなぁ。

ちなみに原画・キャラデザである「有葉」は
むかし知り合いのオタクが秋葉原で買ってきたQMAのエロ同人誌の作者。

あと自分のやってるネトゲでたまたま入手した
時価10万円以上の激レアアバター(売れるとは言ってない)の
デザイン担当だったりもしていて、何かと縁を感じるんだよなー。







おそるおそるプレイ開始してみたが、女の子かわいいじゃん!!





でもシルエットでプレイしていた世代からすると、
やはりイメージとは違うなぁ……。
文章から喚起されるイメージを無視してまでグラフィックをつける意味が
果たしてあったのだろうか……。





しかもおっさんの絵になると急にオーラがなくなる……。
ミステリは登場人物全員が重要なんだからキャラによって手を抜いちゃダメだろ。








ご丁寧に死体画像だけはどの場面でも一枚絵をきっちり用意。
なんだよこれ。死体愛好家のためのゲームか?
MAGES.ってグロい死体さえ出せば怖がってもらえると思ってる節があるよな。
はっきり言って下の下。


そもそも猛吹雪のなかのペンションという
クローズドサークルで起きる殺人事件なのだから
死体くらいしか画として盛り上がる部分がないのはわかるんだが
それならシルエットのほうが表現技法としてずっと上じゃねえ?





そのぶんスパイ編では結構なケレン味があって楽しかった。
グラフィックを活かすなら相応のシナリオがあってこそだよなぁ。





あとスーファミ版では「ちょっとエッチなシナリオ」が楽しめると話題になった
「ピンクのしおり」。






言うほどエッチか? と当時は思ったが、グラフィックがつくと
まあそれなりにエッチな雰囲気は出せてるかな。





中村光一って今何やってるんだっけ。
自分の人生で初めて遊んだゲームがPC8801の『ドアドア』なんだが。





あと追加シナリオとして竜騎士07の書いたルートがある。

個人的に竜騎士はめっちゃ嫌いなんだが、
『かまいたち』のキャラを使ってどんなシナリオになってるのか期待したところ……。

唐突に主人公が他のメインキャラに殺されてループを繰り返すという導入。
こいつ他にシナリオの引き出しがないのかよ……。

結局最後まで面白い部分もなく、
貧弱なボキャブラリーとアマチュアから脱しない文章力でなんとも嫌な気分になった。





あと「真理の探偵事務所編」という追加のifシナリオ。
これはさすがにクオリティが低すぎて、
竜騎士ですらない素人のシナリオだとすぐわかる。

起こった事件を調書から得られる情報で解決する推理クイズ。
調書を読む順番によって犯人が変わる。

素人がノベルゲーを作ろうとすると「選択によって犯人が変わる」ってのを
どうしてもやりたがるのだけれど
本流の軸となるシナリオがないと何を楽しめばいいかわからなくなるんだよな。







というわけで。
ノベルゲームの原点として、メイン部分は非常に懐かしく遊べた。
さすがに今の基準でみるとミステリとしてのトリックは粗いけれど、
我孫子武丸の名前を一般層にも知らしめた作品として重要。





なにげにゲームマニアなところを見せるのもニクいw







しかしまあ、元のゲームは本当に良いゲームだったのに
リメイクにあたって追加された部分がことごとくマイナスに作用してるのがヤバイ。

グラフィックが叩かれてた理由は実際にプレイして痛いほど理解はできたんだが
真理の「理想の彼女」感はこのビジュアルのおかげで十分に表せたんじゃないかと思うし
『かまいたちの夜』という名作を知らない世代にも遊んでもらえたのなら
リメイクの価値はあったんだろうな。



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