昨夜は藻谷浩介氏(株式会社 日本政策投資銀行 地域企画部 地域振興グループ参事)の講演を聴きました。
「デフレの正体~人口減社会における中小企業の活路~」という表題です。
藻谷氏は昨日岐阜県内だけでも3ヶ所で講演され、私が聴いたのは最後の講演でしたので ちょっとお疲れの感がありましたが、それでも最後まで情熱的に講演されました。
私はただでさえ経済と政治に疎いので知らないことだらけ、認識違いのことだらけでした。
藻谷氏は現場主義ですので 日本全国津々浦々の地域、資源、経済、地理に精通してみえます。 岐阜県に関しても本当によくご存知でした。
最近はテレビにもよく出てみえますが、私が始めて知ったのは昨年の震災後、日本の経済は再生できるのか?というような内容でいろんな方の意見を聴く番組でした。
多くの方が悲観的な側面を語る中で、藻谷氏は被災した東北も必ず復活できると具体策をきちんと表明されました。
こんな素晴らしいリーダーシップを発揮できる方がいるのだと 早速、著書「デフレの正体~経済は人口の波で動く~」を読みました。
国内で商品が売れないという事実は私たちの多くが「景気」というあいまいな言葉で片付けてしまっていますが、実は人口が減っていて消費する年齢の比率が低くなり、また収入が低いことが原因だということです。
充分お金を持っている高齢者は消費しないで、消費したい世代がお金がないので当然商品はどこも売り上げ減になるのです。
「景気が回復すれば・・・」なんてあいまいな事ではないという現実を思い知らされました。
もちろんそれに対してどう対処するべきかということも、きちんと書かれていますので興味のある方はぜひお読み下さい。
今日は昨日聴いたお話の一部を「私」というフィルターを通してお知らせします。 もちろん聴かれた方によって感じ方が違うと思いますのでご了承お願いします。
●「31年ぶりに貿易が赤字」と新聞の見出しに大きく書かれているが、見出しに振り回されずに中身をよく見なくてはいけない。 輸出は昨年の震災によるダメージにもかかわらず少しだけの減少で横ばいとみていい。(企業努力によることが多い) 何が赤字にさせたかは原発が止まったので 海外から石油を買ったからなので、各家庭で省エネ、節電を心がけることが一番の解決策。(企業内はすでに努力済) 円安にすれば 逆に石油に高いお金を払わなくてはいけないし、輸入で成り立っている日本の生活はますます苦しくなる。
●テレビなどのマスコミの報道に振り回されるのではなく 「事実」(データ)を見て自分で判断して「決断」するのが経営者の役割。
●各国の競争は受験のように相手が落ちれば自分が受かるという世界ではない。 中国や韓国が景気がよくなると日本の貿易黒字は増える、むしろ隣国の繁栄は喜ぶべき事。 「受験」ではなく「避難所での共同生活」をイメージする。自分だけが働くより隣の人が一生懸命働いてくれれば助かる。 あるいは日本は街の宝石屋さん・・・隣近所の方が儲かればたくさん買ってもらえる
●これからは 一緒になって助け合って繁栄していく人が成功する。「甘ちゃん」と言われる人のほうが成功できる。
●外国人観光客の受け入れる。 女性の就労者を増やす。 若い人の賃金を上げる。 ハイテクよりハイブランド、ハイセンスできちんと利益が確保できる商品、日本で売れる商品、日本でもうけられる企業が値下げ競争を脱出して世界で生き残っていける。
●国家の予算を削減をするために、国家公務員の人件費と公共事業を減らすというけれど、その二つをあわせても9兆円程度。人件費の半分は自衛隊、だけど今回の震災になると自衛隊員は足りないくらいなのでここを減らすわけにはいけない。 国家公務員の人件費と公共事業を槍玉に挙げているが、最も多いのが国債の利息で20兆円。 国債を買うのは裕福な方なので 裕福な方の金利を払うために庶民の税金の多くが投入されている、この事実を知ることが大切。 (この事実に唖然としました)
最後に 岐阜県はもともとブランド力やセンス力があったので、そのプライドを取り戻し世界の富裕層に売っていける商品を作ることが大切と言われました。
そして、藻谷氏は自分はサラリーマンで人を雇用しているわけではない、皆さんのようにたとえ一人でも人を雇用してくださる方が日本の経済を支えている・・・そのことに誇りを持ってこれからも取り組んでほしいと締めくくられました。
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大切な人たちとの楽しいおしゃべり、幸せな時間
自然の恵みに感謝と喜びあふれる豊かな時間
私たちの笑顔、喜び、幸せが地域に波及して
明るい未来につながることを心から祈っています。
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