皆さん、こんにちは。いつも様々なコメント、ありがとうございます。今日は、カフェラテさんと三高さんのコメントに関して書かせて頂きます。
100万人のキャンドルナイト。
1本のキャンドルが、国境を、宗教や立場を超えて世界を結ぶ。何てロマンティックで、崇高な発想でしょう。税金の無駄遣いを象徴するような安倍首相の電球のCMと比較するまでもなく、そのスピリチュアルな発想に心動かされます。
1992~3年にかけてUNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)の選挙監理員として活動していたラタナキリ州・ボケオ村。そこには電気も水道もなく、夜はロウソクの光で生活していました。私は現地の人の家の一角に住んでいましたが、一日の仕事を終えた後、ロウソクを何本か立てて、その灯りの下で本を読んだり、手紙を書くのが楽しみでした。高床式の家の下には家畜がうごめき、同じ空間に住む家の人が、蚊帳の中で何やらささやく声が時おり聞こえました。ロウソクの炎に集まってくる虫が、私の腕にとまり、したたる汗の海で溺死するほど暑い夜。揺れる炎を見つめ、遠くで響く銃声を聞いていると、平和活動の現場の真っ只中にいることを実感しました。その時、両親に宛てて書いた手紙が、私の最初の著書・「心にかける橋」の原型になりました。
半年少し過ぎた頃、仕事が本当に忙しくなり、発電機を導入。私の家に電灯が灯りました。ちょうど刈り入れが終わった祭りの季節。村中の人がやってきて、私の家の電灯の下、老若男女が夜遅くまで踊り明かす日々が続きました。静かだった夜が、笑顔と歓声にあふれ、人々の平和への希望が日に日に大きくなるのを実感することができました。
1本のロウソクがもたらす安らぎと希望。そして文明がもたらす生活の変化を同時に感じることができたこと、それは、私の精神にもたらした大きな衝撃でした。
しかし、文明の中にいるからこそ、1本のキャンドルに平和への思いを託す。そんな叡智も、私たち人類は持っているのですね。
今夜こそ、キャンドルナイトのもと、ひとときを過ごすつもりです。当選?いえ、平和への祈りを込めて!
写真:私が住んでいた家の人々。夕方、川で水浴びをした後のくつろぎのひとときです。(1992年10月。カンボジア・ラタナキリ州ボケオ村にて)
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