阪口直人の「心にかける橋」

衆議院議員としての政治活動や、専門分野の平和構築活動、また、趣味や日常生活についてもメッセージを発信します。

タイガーマスク(伊達直人)現象とNPO税制について

2011年01月15日 22時11分14秒 | 政治
 児童養護施設にランドセルなどを送る「タイガーマスク運動」が広がっています。

 「タイガーマスク」は、子どもの頃に私がもっとも熱中したアニメです。私はあまりアニメを観る子どもではなかったのですが、タイガーマスクは別格。私が観ていたのは6~7歳の頃だったのでストーリーなどは詳しく覚えていないのですが、孤児院出身の青年、伊達直人が、自分と同じ境遇のみなし児たちに希望を与えるため、「虎の穴」から次々に送り込まれる「ルール無用の」悪党レスラーと闘い、リングを降りた子供たちの前では、彼らの境遇を思いやるなぜか普通の体格の優しいお兄さんになるのです。弱きを助け、悪を挫く正義のヒーローが自分と同じ名前「直人」なのですから、本当に痺れました。6歳の頃、タイガーマスクのマントが当たり、それはそれは有頂天になって身に着けていた記憶があります。

 私は「生まれた時からの」タイガースファンですが、阪神ファンとしての記憶の始まりとタイガーマスクに熱中した記憶を比べると、後者の方が先のような気さえしています。タイガースファンになったのは、もちろん悪の帝国・読売ジャイアンツを倒す快感に魅入られたからですが、こちらはアニメとは違い、なかなか思うようにはいきません。

 「タイガーマスク」のテーマソングは、「六甲おろし」とともに、あまり行かないカラオケの主要レパートリーでもあり、選挙の際にはキャンペーンソングとして拝借しようかと真剣に考えたほどです。


 さて、政治家としては、このような善意の広がりに喝采を送るだけでは十分ではありません。こうした運動を後押しできる制度を実現することこそ大切なのですが、それが、まさに私たちが通常国会に提出しようとしている市民公益税制(NPO税制)です。

 「伊達直人」氏は、本当の名前も明らかにせず、純粋な善意で子どもたちを支援しています。しかし、このような運動は広がりの早さに比例して冷めるのも早いものです。持続可能なものにするためには、自分で支援先を選択し、寄付した金額を税金から差し引く(税額控除)。つまり、税金の使い方を自分自身で決める制度が必要ではないか、鳩山由紀夫前首相が提唱した「新しい公共」は、このような考え方に立っています。社会保障費が大きな負担になっている現実の一方、社会のため人のために役に立ちたい、笑顔を増やす活動を通して生きがい、自己実現を求めたいという私たちの本能を満たし、お互いが支え合う社会をつくる。これがNPO税制の考えの基本です。

 私自身、国際協力NGOの運営に関わった経験から痛感したことですが、日本には「寄付文化」が定着しておらず、人の役に立ちたいと思ってボランティア活動を始めても、活動資金や、最低限の自分の生活を担保する収入を確保するのは至難の業です。4万あまりあるNPO法人の中で、寄付した時に税額控除が認められている団体は200足らず。しかし、この状況を変えることが、新しい公共の定着、しいては日本に民主主義を定着させることにもつながると私たちは考えています。3000円の会費を払った人が100人いる団体には権利を与え、このような団体に寄付した方には寄付分の50%を所得税から差し引く制度をつくる。これがNPO税制です。「タイガーマスク運動」を持続可能なものにするためにも、何としても通常国会で通過させなくてはと考えています。

 自分の意志で税金の使い方を決められる画期的な税制、そして新しい社会。ぜひ一緒に実現しましょう!(「スタジオ民主なう」の中でも後半に少しふれています)


 「スタジオ民主なう」1月18日放送


 写真:紛争後平和再建と民主化支援を行うNGO「インターバンド」の事務所にて首藤信彦衆議院議員と(2007年)



阪口直人政治活動ホームページ
阪口直人国際協力活動ホームページ

阪口直人のつぶやき(ツイッター)

ブログ「もうひとりの阪口直人」