博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大江大河』その3

2021年01月27日 | 中国近現代ドラマ
『大江大河』第21~30話まで見ました。


贈賄1万元につき1年という計算で、陳平原に2万元の賄賂を送った雷東宝は2年間服役することに。小雷家の苦難と栄光の歴史を振り返りながら東宝が妻との面会に出てくる場面がなかなかせつない…… 

小雷家では大学出の楚郷長の指揮のもと立て直しを図ることになりますが、やはり資金繰りがうまくいかなかったり、東宝の母親が村におれなくなって韋春紅に引き取られたり、村長の雷士根ら村の幹部連がなかなか面会に来なかったりという状況ですが、獄中の東宝はまだそれなりに威信を保っている模様。このあたりは第1部の老書記の末路とは少し異なります。


そのとばっちりを食う形で楊巡の揚子街電器街も趙小波(第1部で楊巡の彼女を奪った人物です)に安く買いたたかれてしまい、苦境に追い込まれますが、ここで久々の歴史イベント鄧小平の南巡講話が発生。宋運輝はこれに目を付けて、改革開放を一層進めようとする波が楊巡にも雷東宝にも有利に働くだろうと予言。小輝の政治の風向きを読む能力は相変わらず冴えているようです。

その言葉を証明するかのように、電器市場を売り払って得た資金など諸々をつぎ込んで開店した東海の日用品・食料品市場は連日の大盛況となります。市場の用地の大家にあたる蕭然も市場への投資を申し出ます。

さて、東海化工では外国企業との合弁が上から認可されます。日本企業から工場の二期工事のための機械設備を導入しようという話だったのが、宋運輝は当初の計画通り欧米企業と合弁しようと話を進めていきます。


ここで取り引き候補のアメリカ企業の担当者として登場するのが、第1部で宋運輝の教え子だった梁思申。第4の主人公がここでようやく登場です。初登場シーンでコーラを飲んでいるのは、やはり第1部で当時まだ珍しかったコーラを宋運輝と一緒に飲むシーンを連想させますが……

梁思申は視察団を率いて東海化工との合弁のための調査・交渉に臨みます。同僚たちがきっちり8時間で仕事を切り上げホテルに引き上げる中、寝る間も惜しんで仕事に励む彼女に宋運輝がかける言葉が、本作の主題歌のタイトルにもなっている「和光同塵」ですね。

またここで従兄の起業パートナーとして蕭然が絡んできたり、その蕭然の身元調査のために楊巡と対面して彼に惚れられたりしてます (^_^;) その楊巡、彼女との会話から、高級ホテルが不足している東海に四つ星ホテルを建てようというアイデアを得ますが……


第30話では梁思申が母&母方の祖父とともに上海観光をする場面で、90年代当時の上海の風景と思しき映像が挿入されます。建設途中の上海テレビ塔なんかも映っていてなかなか面白い趣向です。
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