JR9RVKの雑記的業務日誌

HF帯のモービル運用をメインに行うアマチュア無線局と、その免許人の備忘録。

“コール”と“コールサイン”

2012年07月01日 20時48分27秒 | 雑感や疑問など

突然意味不明なタイトルであるが、昨日UPした「コールのモラル」を作成中に思い出したことがあったので、まとめてみようと思う。(以前作成していたホームページの原稿を、見直しした。)

よく、コールサイン(現状のアマチュア局の無線局免許状では「識別信号」、以前は「呼出符号」)のことを「コール」と表現する方がいる。おそらくコールサインの「サイン」を安易に省略したものと思われるが、これは軽率な行為だと思っている。理由は以下のとおり。

例えばCQを出す時だが、以下の3パターンを想定してみた。

(1)CQ CQ CQ こちらは JR9RVK ~
(2)CQ CQ CQ こちらのコールは JR9RVK ~
(3)CQ CQ CQ こちらのコールサインは JR9RVK ~

ちなみに(1)は、無線局運用規則(第127条)に基づいている。(2)と(3)は、(1)にそれぞれ「コール」あるいは「コールサイン」を加えたものだ。

ところで「コール」を日本語に訳すと「呼ぶ」、これは動詞。「コールサイン」を日本語に訳すと「識別信号(呼出符号)」。これは名詞。ここで極端な表現かもしれないが、問題部分を分かりやすくしてみよう。

「こちら」とは自分自身を指すので、これを「私」に置き換えてみる。そして、「コール」と「コールサイン」を、日本語訳に置き換えてみる。(実際の運用時には言わない表現だが、日本語の意味として考えていく。)

(1´)CQ CQ CQ 私は JR9RVK ~
(2´)CQ CQ CQ 私の呼ぶは JR9RVK ~
(3´)CQ CQ CQ 私の識別信号(呼出符号)は JR9RVK ~

いかがだろうか?(1´)は日本語として十分意味が通じ、最も簡潔である。(3´)も日本語として十分意味が通じるので否定はしないが、わざわざ識別信号(呼出符号)と断る必要もないだろう。ところが(2´)は、一体何を言っているのか分からない。日本語としておかしいからだ。

■結論
言葉の意味が分かっていないと、正しい内容(言いたいこと)が相手に伝わらない。省略を模索することは否定しないが、意味不明(異なった意味?)になってしまっては、本末転倒だろう。都合の良いことだけを考えるのではなく、それに伴って都合の悪いことが起こっていないか?を、併せて確認(想定)する必要があるのでは?と思う。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (kuromiya)
2012-07-01 22:54:02
昔は1のパターンでしたね。

昨今は2のパターンが多いかなぁ...
(私はやりませんが)

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Unknown (JR9RVK)
2012-07-03 05:58:57
kuromiyaさん、こんにちは。

>昨今は2のパターン

スゴイのになると、さらにメロディー付き(歌っているつもり?)のもありますよ。マンネリ対策なんでしょうかねぇ?どこぞのエライ人じゃないですが、「もっと他にやることがあるだろう!」って感じです。おそらく初めての方(ビギナー)や、ほとんどいないとされている若い年代の方は、違和感を持つと思いますよ。違和感を持った世界に人は寄りつかないでしょうから、「言葉使いぐらい普通に(まともに)すればいいのに…。」って思います。
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Unknown (kuromoya)
2012-07-03 07:22:47
そうですか、私は普段は6mのSSBか430のFMしか出ないのですが、FMのCQだと2のパターンが多いですね。

誰が始めたのか知りませんが、悪貨が良貨を駆逐するというパターンでしょうか?

そういえば話は違いますが、私が開局した頃、ファイナルを送った後でマイクのPTTを軽く2回チョン、チョンと押すというのが有りましたが、何時の間にか無くなりました。(SSBではキャリアが出ないので意味が無いからかも...CWでも終わった後でEを2回打つ、あの仕草です)
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Unknown (JR9RVK)
2012-07-04 05:36:54
kuromiyaさん、こんにちは。

>悪貨が良貨を駆逐する

そこらへんは不明ですが、意味を考えずに真似をしているだけというパターンもあるのでは?と。最悪なのは、正誤に関係なく普段じゃ使わない言葉を発して「いかにも無線やってる感」に浸っているパターンですかねぇ~。まぁ「毒蛇は自らの毒には当らない」と言いいますし…。

>PTTを軽く2回チョン、チョンと押す

これは今でも聴きますよ。個人的には経緯を把握してないですが…。とりあえずやってる人(1人)をイメージしましたが、一度決めたらスタイルを変えない方なので、ひょっとしたら「生きた化石」なのかもしれませんが。(爆)

ちなみに私はこれをFMでやるのは好きではありません。過去にブレイクと勘違いしたことがあったからです。だからなおさら経緯を知りたいと思っています。
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Unknown (kuromiya)
2012-07-06 11:14:25
PTTをチョン、チョンと押してファイナルを送るというのは、私が開局した昭和50年代には有りました。

いつ頃からやらなくなったか記憶に有りませんが、今はFMでも遭遇しません。
逆に、今でもやっている人がいると聞いてビックリしました。

本当に、今となっては生きている化石かもしれません。(笑い)

昔はスタンバイピー(PTTを離すと「ピー」と鳴って送信が終わったことを相手に知らせる? なんてものが有りました。

中にはエコーを掛けたりとか、ボイスチェンジャーで声を変えているのもいたりした時代も有りました。(私はやったことは無いですが)

違法CB(昔は多くて受信機でも聞こえた)なんかはPTTの代わりに『てんてん』なんて言っているのが居たりした時代も有ります。口笛を吹く輩もいたりしましたっけ..

今は取り締まりが厳しいので違法CBも殆ど聞かなくなりましたが...
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Unknown (JR9RVK)
2012-07-07 06:17:52
kuromiyaさん、こんにちは。

>PTTをチョン~今でもやっている人がいる~

もしかしたら、これの変形で2回を1回でやるのとゴッチャにしていたかもしれません。ここ半年くらいは意識的に144/430MHzFMに出ていないことが多いので、イマイチ思い出せません…。いずれにしても「生きた化石」であることは変わりませんが。

>スタンバイピー

某社のマイクに代表される「アレ」ですね、存じております。微弱な信号でQSOする時orそのふりをする時に必要なアクセントになりますね。ちなみにアレが多用されてたバンドの特定のモードですが、最近はHF帯よりも閑古鳥状態みたいですね。所詮中身が無い方々の集まりなんて、そんなもんです。だけど、バイタリティだけは見習うべきかもしれませんね。

>違法CB

かつて29MHzFMを比較的多く運用していた頃に、CONDX把握の参考にしたくて聴いてみたことがありますが、アマチュア側の設備とあまりに違い過ぎるために参考になりませんでした。(爆)あの時は「1つ大人になったなぁ~。」って思いました。(爆爆)
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