自然を尋ねる人

自然の素晴らしさ、豊かさ、人と自然の係わり合いを求めて!自然から私たちにくれる贈り物を見つけるために今日も歩く。

水の砂留

2011-05-31 10:03:55 | Weblog
1673年(延宝元年)5月14日台風が襲来し
前方が見えないほどの雨に、上流の池が耐えかねて堤防を乗り越える水に負けて決壊した。
土石流が発生し下流の備後国分寺を押し流し、
当時周辺に住んでいた住民150人弱のうち、63人をのみこんでしまった。
そんな悲しい歴史を持つ堂々川に今年も台風2号が雨を連れてやってきた。
1673年当時はなかった砂留も今では立派な国の登録有形文化財としてそびえたつ。
砂留を超える水は「どうどう=堂々」と音をたてて流れている。
その砂留を29日お昼すぎ強い勢いで水が超えている姿を紹介する。


最下流の迫山砂留


2番砂留、3番砂留


2番砂留の川原は冠水

3番砂留はまだ川原に水は溜まっていない
多分昭和の時代に応急修理したままだから山寄せからも水が吹く


4番砂留、5番砂留の川原が水浸しになり、上陸したホタルが心配



4番砂留

5番砂留


5番砂留の川原は完全に水浸し
上陸したホタルはどうなるか



6番砂留
誰が植えたか知らないシラン、雨に打たれながら、知らんぷりして6番砂留を眺める。



堂々川支流右岸にある2つの砂留
鳶ケ迫砂留、内廣砂留からも滝のように水は落ちる。


鳶ケ迫砂留

内廣砂留


これだけの水量、
もし砂留がなかったら、急流が押し流す砂の量はダンプ数台ではすまぬはず。
が、今、堂々川ホタル同好会は砂留があるから災害の心配よりホタルの心配をしている。

5月30日の夜21時過ぎ、28日に飛んだ場所を探してもホタルは見えない。
探すこと20分下流の新迫山橋の上流方向、平家ボタルが4匹居た。
4番砂留川原が水浸しになったからかなり心配したが
「ホタル恋」の声にこたえて光が見えた。
その数4匹、草の中


平家ボタル2匹 


10mほど離れた場所では源氏ボタルが2匹



最後にホタル教室を開く。
源氏と平家の見分け方。
平家ボタルは源氏より一回り小さく、頭の部分の赤いところの線が太い。
源氏ボタルは同じく頭の部分にある中央の線に横に太い線が1本入る。
時間がある方はゆっくり比較してみてください。

お知らせ
6月7日広島県三原のリージョンプラザ文化ホールで
「平成23年度土砂災害防止県民の集い」がお昼から開催されます。
よせばよいのに又この場で話す機会をいただいたので「はい」と返事をしてしまった。
どんな話をするか今考え中ですが今回はホタルが4匹X4匹=16匹
獅子に荒らされ困った話はしません。