ショット

見えないものを見る 感じたことを写真と文章でつづる暮らしと自然のフォト日記

居酒屋「焼旨」

2013-02-06 09:52:24 | お店


明るい時間に店に入って1時間も経っていないのに暗くなっていた
客のいなかった店もすでに満員になり 席がなくて帰った客もいる

外で赤々と熾していた炭はもう店内の七輪に全部収まった
田舎の食堂のようなテーブルを大小合わせて6人席

それが4か所にある 壁際には黒光りしたカウンター
これは昔酒屋の横でコップ酒を飲んだ面影だろう

以前は酒販売店でも店内でコップ酒が飲めた
それが保健所の指導が厳しくなりほとんどの店が止めた

それをこの店で最近まで続けていたかは定かでないが 
その店が同じ場所で居酒屋を始めたと知り寄ってみた

この店と販売の経営者が同一人物かはわからない
感じの良さそうな店主と親かと思われ女性が接客する

入り口の横に置かれた鍋では おでんが煮えている
それを自分で出し皿に盛り数を親女性が数えた

一つづつ指をさして数えたが 指がおでんにつきはしないか
はたまた指先から 怪しい光線など出ていないか疑った

肉や野菜は奥から運ばれて七輪で焼く 手作りソーセージも焼いた
が この店で手作りしているとは限らない そういう銘柄かもしれない

壁の棚に焼酎や日本酒の銘柄が並ぶ 注文したが
一升瓶を開けると残ってしまうので出せないという 単なるお飾り

他の銘柄で300ミリリットルの小瓶を勧めた
それは飲みたくないので 2杯目も生ビールにした

後から客が来ても同席にはしない 席がないのに諦めない客がいた
仕方なく店主はカウンターに座らせたが向う側は壁で狭い 七輪は使えない

そのあとも客が来たが席がないのがわかると諦めて帰って行った
少し酔いのまわった横の3人が私の席に移動すると店主に伝えた

後から来る客が座れるためだと 正義ぶった
私は2人だけでテーブルを陣取っているので立場がない

後から来る客に気を使い今いる客を無視するなと
横の3人に言いうほど闘争心はない 早々に店を出た

それを察したのか「気を使わせてすみません」と店主が言った
「いいえもう充分いただきましたから」と良い人を演じたかったが

意地悪い腹のうちが出て「はい気を使いました」と言い残してきた
適度に食べて飲んで もうそろそろ御積りの気持ちもあった

それを表に出さずに気を使って帰る仕草の演技をしてみせた
私は役者か

それにしても 客が多いのは なぜだったのか
七輪で熾した炭火で焼くのがよいのか それとも

酒販売店で飲む酒は値段が安いと思って寄るのか
私は後者で寄ってみた これは素直だ

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