今を去ること3年ちょっと前、発達障害の臨床で有名な児童精神科医、佐々木正美先生の講演会を聴いてきました。
レポートするまで随分時間がかかったのには理由があって、経験豊かな先生の思いの詰まったお話をある程度消化することと、自分の子育てにある程度区切りをつけること、先生のお話をどうブログで紹介するかを迷っていたことなどです。今月末にまた佐々木正美先生の発達障害のセミナーに行くので、今のうちにアウトプットせねば!というのが一番の理由かも。
講演は、2012年10月3日、根岸星の子保育園で行われました。
主催は、子育て協会(本部:藤沢市) です。
講演時間は、質疑応答を含め、確か3時間くらいだったと思います。
私は、こういう講演会では、かぶりつきの席に座るのが好きで、このときも演台の真ん前に陣取りました。保育園のかわいらしいホールにぎゅう詰めでしたから、佐々木先生との距離は2m程!本当にお近くにいらっしゃいました。
変な表現で恐縮ですが、真剣に話される先生のお話を聴くうち、先生の真摯な生きざまを、脳にダイレクトインストールされるような気がしました。講演会後、3~4日、脳がパンパンになったことを今日のように覚えています。
さて、やっと本題。
今日は、先生のお話の中から、導入部分を紹介します。
■発達障害の子は、
- できないことが沢山
- みんな並みにできるところ
- みんなよりできるところ
があるそうです。そして、親は、2.と3.ばかり見るとのことです。そして、「〇〇はできるのに、なんでこんな簡単な△△ができないの!」と子どもを叱咤激励してしまいます。これはNG。
■病析学者がデータ整理したうえで認定した、発達障害の偉人
- モーツァルト(アスペルガー)
- エジソン
- アインシュタイン
- ニュートン
うまく育つと、発達障害の人は、どの人も得意なことを持っています。長所をのばすためには…
- できないところを、ほじくってはいけない
- できないところは、治らない。だって障害だから。
- 弱点を直そうとしないで!直らないから
発達障害の特質を「ない」として育てること、こんなに無茶なことはないそうです。出来るだけ早い時期に障害を見つけ、周囲の理解のもとに育てるとよいそうです。
しかし、発達障害を分からない先生も多いけれども、保護者の方が理解がないとのこと。両親が、我が子が発達障害を持っていることを認め、受け入れることがとても難しいそうです。
猫紫紺注:発達障害の有無は、知能には関係ありません。とても勉強ができ、日本最高峰の大学に入るような人でも、発達障害をもつ人はいます。
発達障害のお子さんを育てる時は、過保護に甘やかすのではなく、かといって叱るのではなく、よりそって育てるといいそうです。本人には皆よりできることを大げさに伝え、皆よりできないことは控えめに伝え、対比して教えていくといいそうです。
…長くなりました。続きはまたにします。