日経ビジネスオンラインで、気になる会議術の
連載がありました。
吉越浩一郎の「結果の出る会議」
です。これはご紹介する本『
吉越式会議』の
ダイジェスト版でありました。
早速図書館で3月に予約したのに、大人気で、
手元に届くまで3ヶ月ほどかかりました。
『
吉越式会議』
著:
吉越浩一郎
講談社、2009年11月
吉越氏は、トリンプ・インターナショナル・ジャパンを
お辞めになるまで、
19期連続増収増益を達成なさったとか。
その最大の要因が、早朝会議にあったそうです。
その他にも、フランス女性を奥様に持たれる吉越氏、
社員の残業を徹底して排除されたということが
わたしにとっては憧憬でもあります。
毎朝8時30分からの全社会議で、1時間半にわたって
毎日、40の議題を次々に処理なさっていたそうです。
そう、1議題に掛ける時間は、たったの2分で!!
社長同席の会議室の他、遠隔地はオンラインでつなぎ、
役員から若手担当者までをフラットに
情報共有する仕組みだそうです。
アマゾンの著者メッセージを引用すると
本来、会議の基本的な目的とは、「課題や問題を顕在化し、最適な解決策を発見して実行し、再発防止につなげていく」ことです。報告する場や話し合う場ではなく、物事を決め、前に進める場にすべきなのです。
だそうです。
会議は、現場に近い担当者に、吉越氏が納得いかれるまで
質問をする、というスタイルだそうです。
ときには、葉書大の資料に図を書きながら。
そうして、議事録はその日の午前中には関係者に配信され、
案件によっては徹底して整備されたマニュアルに
反映もされるそうです。
なんというすばらしさ!!
実は吉越氏、ロジカル・シンキングを徹底して
身につけていらっしゃるようなんです。
本の見返しには、ドイツに留学経験がおありになり、
外資系会社を何社か渡り歩かれたあと、
トリンプ・インターナショナル・香港で
マーケティングを担当され、同ジャパンに勤務、とあります。
そして、本文には、奥様からロジカル・シンキングを
たたき込まれた旨の記述も。
ロジカル・シンキングは、「事実を積み上げ、データを分析し、
論理的に詰めていく」ことだそうです。
つまり、日本の組織での意志決定に顔を出しがちな
GNN(義理・人情・浪花節)
「好き」「嫌い」の感情
情緒
はたまた私利私欲!!
を排除し、海外の会社では重要視されているFairness(公平さ)を
達成するにはロジカル・シンキングを徹底するしかない、と。
「ロジカルになれれば、個人個人が、"自立した個"になる」
とのことで、そんな会社、憧れます♪
本書の吉越さんといい、もとリクルートの藤原和博さんといい、
超デキるビジネスマンのお書きになった本は、
論旨が明快で、情報が整理されていて非常に読みやすいな、
という印象を持ちました。