
△ 文化講演会に村内外より220名ほどの皆さんにお越しいただき、盛大に開催でき感謝申し上げます。
12日(土)午後2時からやまなみ荘大ホールで、平成27年度 生坂村文化講演会として「先祖になる」を上映した後、池谷薫監督さんの講演会が開かれました。
池谷監督さんが被災地を訪れたとき、震災1か月後の自粛ムードの中、陸前高田市の高台で花見が開かれていて、悲惨な状況ばかりの報道とのギャップに驚かれたとのことでした。その花見は、亡くなられた方の供養と避難所にいる仲間を少しでも元気づけようと開かれ、その花見を呼びかけた方が、主人公の「佐藤直志さん」でした。
池谷監督さんは、現地に50回ほど通って走行距離50,000kmを走破して撮影され、震災で被災された悲しみだけではなく、笑える場面もある映画にしたいというお考えであったとのことであり、また「先祖になる」というタイトルは佐藤直志さんと菅野剛さんが「新しい先祖になる」と言われたことで決められたとのことでした。

△ 上映に先立ち藤澤教育長の挨拶の後、池谷薫監督さんから「先祖になる」の映画のさわりを話していただいているところです。私は、上映、講演が終わった後に御礼の挨拶をさせていただきました。
佐藤直志さんの家を立てることは、復興のゆっくりとした第1歩であり、目標を立てて自分を追い込み、有言実行していく姿をドキュメンタリー映画にした「先祖になる」は、佐藤直志さんの生きざまを撮影した「佐藤直志に尽きる映画」だと言われました。
ドキュメンタリーを撮影することは信頼関係を構築して出演者と一緒になって作ることであり、お堂に泊めていただきながら、撮影の合間に伐採の仕事や農作業、買い出し、祭りのお手伝いもされたとのことでした。
震災被災地には、人間の沢山のドラマがあり、3月11日を風化させないために「先祖になる」を全国各地で上映されていると言われていました。その他にも、直志さんの奥さんやご家族のお話、800年続いている「けんか七夕祭り」のお話、ベルリン国際映画祭のことなど色々な興味深いお話を拝聴できとても感銘を受けた講演会でした。

△ 池谷監督さんが「先祖になる」の上映後に、映画の内容や撮影のエピソード、天性の役者であると感じた佐藤直志さんのことなどを、ユーモアを交えて分かりやすくお話しいただきました。
また、「先祖になる」は、池谷監督さんの直志さん達の復興にかける思い、震災を乗り越えてガンコ親父が夢をかなえる「人間力」を伝えたい気持ち、直志さん達との撮影や話し合いで教えていただいたことなどがいっぱい詰まっていて、素晴らしいドキュメンタリー映画に感動しました。
是非、多くの方に「先祖になる」を見ていただき、東日本大震災を風化させることなく、復興を加速させて、日本の明日のために皆さんで支援できることを続けていかなければと考えます。
今回の生坂村文化講演会にお越しいただいた池谷薫監督さんをはじめ多くの来場された皆さん、また、企画、運営していただいた教育委員会といくさか大好き隊員の皆さんに感謝申し上げます。
▽ 朝は少し青空が見え、春めいて見えましたが、寒の戻りでまだ寒い日が続いている宇留賀会集落の風景です。

