帰ってきた特派員報告

2004年に沖縄移住しteacupブログ開設→gooブログへ引越し

タイペイ特派員2

2006-08-18 02:08:30 | 海外特派員

前回の続き。

みみかきのプロ?がマッサージルームに入ってきた。
50歳くらいのさえない風貌のオヤジだ。
白衣を着ている。が、なぜか下はビーチサンダルだ。
「私、30年ヤッテルヨ。キモチイイヨ。」
と耳元でささやきながら、商売道具をずらりと並べてみせてくれた。
つまようじの様な小さいものから、天ぷら職人の菜箸みたいなのもある。
・・怪しい。(泣)

しかし、よく見ると長短10本ほどの金や銀の耳かきはどれもピカピカと輝いていて、手入れのよさがうかがえたので少し安心する。
耳かきの最後にやる、フワフワしたの、名前はなんていうのかな、
先っちょに綿ボウシがついている、アレだけで3種類もあって、
どれをどのように使い分けているのか非常に興味がわくのだが
こちらとしては棒のように身を硬くしているしかないので
耳もとを確認できないのがとても残念だった。

結論からいうと、勇気を出してやってみて正解だった。

耳の中でヒンヤリしたのや、あったかいのがあれこれうごめいて、
鳥肌がたったり、よだれが出たりする恍惚の時間が時を忘れさせてくれる。
ショリショリショリ・・と産毛を鋭利なカミソリで剃っているような不思議な「音」が脳に響いている。
あまりの心地よさにウトウトとしていると、突然「バリッ」と大きな音がして目をさます。

「トレタヨ。オオキイネ。」

ピンセットでつまんでいるその物体と、ティッシュの上にばらまかれた奴らをみて、気が動転した。

この40年分の質と量。

こんなものを耳の中に溜めて俺は今まで生きてきたのか。
物体の詳細は気分を悪くする方もいそうなのでここでは書きませんが、
みなさんには訪台の際、是非試されることをおすすめしたいです。

もう片方の耳が楽しみだった。
耳が2つあってよかった。
そして最後にこう思った。

「これが、プロか」 と。

怪しい風貌に訝る俺を、みみかき師は卓越した手技のみで(言葉さえほとんど通じないのに)黙らせた。
村上某なんぞは、自らのファンドに司直の手がのびる直前、
「私はプロ中のプロだから!」と言い放ったが、えらい差だと思う。
本当のプロなら絶対に捕まらないし、利益のでる話を漏らすようなことは決してしないはずだもの。

あ、耳かきは週に一度はやってますから。
為念。


←同じホテルに泊まっている大きな人


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