帰ってきた特派員報告

2004年に沖縄移住しteacupブログ開設→gooブログへ引越し

邦画沈没

2006-07-29 11:09:03 | 本・マンガ・映画

今月の映画ヒットチャート№1の「日本沈没」を観た。
野暮を承知で書いちゃうから、これから観ようかなってひとはこの先読んじゃだめよ。

オリジナル版は小学生の頃に両親に連れられて、大森の場末の映画館で鑑賞済みだった。
それはすごい映画だった。
東宝特撮技術を駆使し、これでもか、ってな悲劇の内容に驚愕した記憶がある。ゴジラ映画に通ずる、街の破壊っぷりもとても素敵だった。
災害に逃げ惑う民衆の姿や爆発・炎上する京浜工業地帯をみて、幼心にゾクゾクするなにかを感じた。

それにしても、大家族&赤貧時代のよしざる家では滅多に映画なんぞみれる境遇ではなかったのだが、なんでまたわざわざ俺にそんな映画をみせたのか、今となっては両親の意図がまったくわからない。
また、ごくごくたまに連れて行ってもらえたのが、猿の惑星シリーズだったのも謎だ。こうなると逆になんらかの意図さえ感じる。
ディズニー映画の存在に初めて触れたのは中学生の英語の教科書で、あのネズミたちがサンリオのキャラクターとばかり思っていた俺は、同級生にずいぶんあきれられたものである。男ばかりの兄弟4人で兄者達から歳の離れた俺にはチャンネル主導権などあろうはずもなかったので、そういった軟らかいものを見る機会に恵まれなかったのだ。(そのかわりアパッチ野球軍などのスポ根ものには詳しくなった。)
この経験が後に多くの禍根を残すことになったのだが、それはまあ置いといて。。

あの名作日本沈没のリメイク版が現代のCG技術をもってしたら、いったいどんなことになっているのかとワクワクしながら映画館に入った。 
で、観た。

で、駄目。

なにがって、ラブが。
もう、上映時間の大半がTVドラマ化している。陳腐な人間ドラマがえんえんと続くのだ。
柴崎コウ扮するレスキュー隊が、避難民でごったがえすテントの中でこんなことを言う。

「ねえ、抱いて。」

・・耳を疑ったが、確かに言った。

これに、草薙君が答える。

「ごめん、今はそんな気になれない・・。」

草薙君、正しい。(爆)
空気読もうよ。テントの外は阿鼻叫喚の地獄絵図だよ。
明らかにTBS(映画のスポンサー)の仕業だ。
無理にラブ方面にもっていくのはやめようよ。隣の女子中学生が、ところどころプッと笑ってて、
関係ないのに俺の耳が赤くなっちゃったよ。

東宝映画が得意とする
沈みゆく大阪城や民衆が逃げまどう渋谷はたったの10秒でおしまい。
単なるTBSドラマに俺は金を払ってしまったわけだ。

そもそもレスキューっていったらあんた、屈強なヒーローでしょうが。
江戸時代でも、め組の人いえば庶民の憧れだよ。
今秋、ハリウッドから「9.11」というレスキュー映画が、勇気と自己犠牲を売りものにやってくるというのに、
こちとら、「ちゅう」である。
情けない。小松左京が草葉のかげで泣いてるぞ。
死んでないけどさ。

ラストのアルマゲドン的な構成にも、ああやっぱり大資本邦画は子供だましだ(この映画はその子供にさえ笑われていたが)、と思ってしまった。せっかくのSF巨編が「どっかでみた」映画になりはてていた。
近頃の邦画には下妻物語のようにすばらしい作品もあるのだけれど、TV系大資本が入るととどうしてこんなんなってしまうのだろうか。
今の子供はラブには厳しいのに。
こんな映画、「こどな」しか喜ばないぞ。

結論。
映画のCMで若いOLが「すごい泣けました~」っていってるようなのは大人と子供は観ちゃダメ。こどなだけ観てればよし。
興行収入減らして、低俗番組を垂れ流すTV関係のやつらに映画まで入ってこさせないようにしなければ。
そしたらもう何にも作られなくなるかもしれないけど、子供に笑われるよりはましだよ。
そして子供には爆発するガスタンク映画を見せちゃだめ。
30年後に、こういう瑣末なネタでも発火する悪い大人になっちゃうから(笑)。

まあ、だからといってアニメなどのあたりさわりのないものばかりをみせたいとも思わないんだけど。
子供にとって、家族そろっての映画鑑賞は大イベント(のはず)でしょう。普段食べられない食事や欲しかった買い物がセットになってくることもあるし、思い出にも残りやすいから、どうせなら映画も強烈にクセのある一生忘れられない位のやつがいいよな、なんて馬鹿なことも考える。
両親も案外そんなんだったりしてな。
今度会ったらきいてみよう。

もはやラブさえ許せないほどに枯れてしまった俺。
日本の沈みっぷりが観たくって映画にいくのもどうかと思うが、こうなったら
「日本以外全部沈没」
に期待だ!
製作は「いかレスラー」の鬼才、河崎実。
期待大である。
沖縄でも公開してほしい。


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あぐー

2006-07-25 20:21:57 | 沖縄めし

沖縄在来豚「あぐー」を食べたことはありますか。
ここ数年、非常に注目を浴びているこの黒豚は、生産数の少なさから
「幻の豚」とも呼ばれています。
600年ほど前の琉球王朝時代に、大陸から渡ってきたと云われておりますが、バークシャー種などにおされ数年前には全島で18匹しかいなかったそうです。
白豚と比べてみると、

コレステロールが外来種の四分の一・ ビタミンB1(アミノ酸)が豊富・うまみ成分のグルタミン酸が多く含まれていて柔らかくておいしい・肉の色沢が良い・臭みがなく、あくが出ない・ 脂身が香ばしい・・・・。

おお!すばらしい。 ブラック・イズ・ビューティフル。
ここ5年間、沖縄の肥満率は全国一位をキープしていますが、ぜんぜんかまいません。気にしません。
香ばしい脂のしたたるあぐーをたっぷりと食べて(多少短くなったとしても)美味しい人生を突っ走りたいものです。


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新規店見学

2006-07-17 23:19:23 | 東京特派員

池袋のお店のオープンを見届けた後、船橋へ。
接骨院グループを展開しているS先生の新規店の立ち上げをお手伝いする。
S先生は臨床家でありながら、不動産事業を並行するという離れ業をなされている。彼から経営的な面で非常に興味深いお話(主に腹黒いお説)を多々うかがうことができたのは幸運であった。
3日後のオープンを控えてかいがいしく働くスタッフを横目に、明日はサーフィンにでかけると豪語なさっていたが、奥方の眼がこころなしか充血しているようにみえたのがいささか気にかかる。

その後、首都高の渋滞に巻き込まれながらS先生とともに十条へ向かう。
今度はこれまた治療院グループをきりもりされているN先生の新規店へお邪魔する。
N先生は接骨院から脱却して、今後は岩盤浴事業を開拓されるという。
人をたくさん使う仕事は効率が悪いので、これからは機器を投入してパフォーマンスを重視していきたいとのこと。

治療器具の搬入に立ち会って時計を見るとすでに夜の11時。
晩飯は十条駅前のパッチギ!な焼肉店に入り、皆で子袋刺身などを喰らう。

両先生とも、10年前には俺と訓練校の同期であった。ひと回りほども年下なのだが、こうしてカルビの脂がヌラヌラ光る口で経営論をぶつ姿をみていると年齢差を感じさせないばかりか、なんというかもうりっぱなシャッチョさんになっているわけで、南でゆったりしてきた俺は少し焦る。

10年前に学校で出会った頃は

「バイクの中免とったんすよ~!」
「やっぱ最初は250ccのほうがいいっすかね?」

などと頬を赤らめていた二人が、今や

「よしざるさん甘いっすよ、今回の新会社法の焦点はですね・・」
「社用車の減価償却はですね、キントワリ(なんのことかわからんかった)にしちゃだめなんですよ。」
と口角に泡を飛ばすのだった。
都会の熾烈なビジネス環境を泳ぐ若き経営者たちの間で、俺はなんだかチューハイが少しすっぱい。

沖縄と都会の時間差をまじまじと感じながらも良い刺激になった今回の出張。
ハードスケジュールでへろへろになりつつ先ほど沖縄に帰還した。
泡盛を傾けながら今後の展開を自分なりに模索している。

あしたはどっちだろう・・。




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東京進出

2006-07-14 10:42:34 | 東京特派員

池袋ナンジャタウンにお店がオープンしました!
「琉球式セラピー・なーにんじゅん」
りらくの森というラーメン博物館のような各国のマッサージが楽しめるスペースの一角に沖縄代表が乗り込んだのです。
運営は東京校が行い、沖縄校の卒業生もスタッフとして活躍しています。
月桃・ウコン・ゴーヤなどの沖縄県産素材をふんだんに使用し、沖縄的なリフレクソロジーやアロマテラピーを楽しんでいただこう、というコンセプトのお店です。

数あまたの東京の(ストレスフルな)方々がここで癒され、「あぁ、沖縄行きたいなぁ・・」と思っていただければうれしいですね。


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大山パイ

2006-07-03 22:14:28 | 沖縄ねた

沖縄中部の街、宜野湾。
普天間基地のヘリコプターが民家の屋根すれすれで横切っていく。
けたたましい騒音のなかに、ひっそりと佇む一軒の店がある。
「大山パイ」
不思議な看板には幾つかの謎が隠されているという。

・畑になぜか無数の鴨
・8個の卵
・シンボルマークの天女

畑はターンム畑で、合鴨農法やってて、卵たっぷり使って焼きました。
小麦は沖縄製粉ですよ。
ってことでしょうか。

まだ食べてないんだけど、美味いのかなコレ。
もしかして鴨肉使ってんのかな?

地元民しかわからんネタですいません。ダビンチコードを観てきたもんで、くだらない看板にまで深読みを。。
ってか、子供はそんな顔して大人を見ないこと。

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