N賞作家のエッセイを載せた某新聞社に、抗議のメールが殺到しているという。エッセイの内容は「人は他の生き物に対して、避妊手術など行なう権利は無い」というもの。まことに其のとおりである。しかし問題は其の先にある。「自分の育ててきた猫の『生』の充実を選び、社会に対する責任として・・・・・」彼女は生まれた仔猫を崖の上から棄てているという。なんという身勝手な論理。なんというおぞましい神経。 出筆者については、もはやなにおかいわんや。社会性を尊ぶ新聞としての姿勢の問題である。名のある作家の原稿なら、なんでも載せてしまうのは如何なものだろうか。新聞としての良識と品性が疑われる。
月すずし隣りの声の透りゐて
捻じ曲げた論理を平然と正当化する彼女自身が、まさにホラー小説の主人公のようです。
記事を載せなければ、これほど大勢の人の心を傷つけることはなかった。送られてきた原稿は、狂った内容のものでも載せてしまう新聞に問題ありです。