ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

カルメン・ヒデ

2013-03-29 13:52:01 | 日記・エッセイ・コラム

27日、BSテレビにて
松竹映画「カルメン故郷に帰る」を観た。

1950年制作。
監督:木下恵介 主演:高峰秀子。 
日本初の総天然色映画。

浅間山のふもと北軽井沢が舞台。
東京でストリッパーをしている主人公カルメンが
故郷に錦を飾るつもりで帰ってきたが
村には不釣り合いなド派手な衣装に
父親は嘆くばかり。
子どもの頃牛に頭を蹴られたのが原因で
少々バカになったと憐れみ嘆く。

一方彼女は
周りの男たちが歓喜する裸踊りを
芸術だと信じて疑わない。
小学校の校長先生
(笠智衆)が真摯に
その芸術を理解しようと困惑する姿も可笑しい。

朴訥な山間の村に繰り広げられる
青春ラブコメデイー。

天真らんまん
スクリーンからはち切れんばかりの
高峰秀子のグラマラスな肉体に
改めて惚れ惚れする。
「二十四の瞳」の清楚な大石先生とは対称的。

中学時代は3人のブロマイドを大切にしていた。
B・B
(ブリジッド・バルドー) E・バーグマン 高峰秀子。
遊ぶ相手にはB・B、
真面目なデートにはバーグマン、
奥さんにするには高峰秀子・・・・ と
少年やすぼの理想の女性たちであった。

久しぶりに
高峰秀子の魅力に触れて気分がいいので 
ビーフカレーを作る。
取り寄せたばかりの深底のフライパンが
期待以上に使いやすく
見事なカレーに仕上がる。
やはり道具も料理の一つである。
ルーを二度に分けて加えるというプロの裏技も真似てみた

 

          しばらくは掃かずに置けよ落椿


ミュウ

2013-03-26 23:30:28 | 日記・エッセイ・コラム

庭の辛夷が見事に咲いた。

昨年の秋に余計な枝を伐ってもらったので
なかなかの樹形になった。
ほんのりと薄桃色がかって
辛夷の花は開花するその直前が美しい。

首と顔にひどい怪我をした猫が迷い込んできた。
傷の状態から察するに
人間にやられたものと思う。

カッターのような鋭利なもので切られ
目はよく見えていないようだ。
猫用の薬を何度か塗ってやる。

さわっても逃げないところをみると
飼い猫にちがいない。

〈 もう家に帰らないでここに居ろ 〉と 
段ボールにホカロンを入れて小屋を与える。
帰ればまたやられるだろうから。
やっているのは
子どもではなく大人のような気がしている。

ミュウ ミュウ 鳴くのでミュウと名付ける。

 辛夷咲く日は切々と照り陰り


モア・ベター

2013-03-21 23:20:15 | 日記・エッセイ・コラム

お彼岸なので 
御仏壇に稲荷ずしを作って供える。

  (稲荷ずしはわが家の得意料理で何事かあると作る)

あとはいつものとおりおすそ分け。

 「口うるさい亭主がいると
  奥さんの料理の腕も上がるわね」 
さっそく里山に住む友人からメールがとどく。

いいや!
私はちっとも口うるさくは無い。
食事に文句をつけるなど一度たりともない。
ただ モア・ベターの精神が少しばかり高いので
口うるさくとられてしまうのだ。

たとえば詩を創るにしても
昨日の作品に満足してしまったら
そこで進歩が止まってしまう。
 

 〈 もっと高く もっと深く もっと広く 〉 
これは何事にも通じること・・・・・・でしょう。

ところで
カラスが火のついた線香を咥えて飛んで行った
と言う話を聞いた。
危ないので
墓参の際には必ず線香を消すようにしている。

  墓参日和ごみの中から花菜咲く


友あり遠方より来る

2013-03-20 23:10:23 | 日記・エッセイ・コラム

大阪Y画廊のオーナー夫妻が訪ねてきた。

いまだに
叔父史郎を慕ってくれていて
美術館内を観たあと 
史郎の墓に行きたいと言うので案内する。

墓碑を撫でながら号泣する夫妻の姿に
わたしも胸が熱くなる。

史郎もその息子麦太郎も
大阪を想いだしきっと喜んでくれたに違いない。
思いがけない
佳き春の彼岸のひとときであった。

夕飯は牛もも肉の味噌焼き。
安い肉を選んだのであまり感心しない味である。
 〈 安かろう 不味かろう 〉 
やはり物にはそれ相応の値段があってしかるべく 
安売りがエスカレートするのは
文化の荒廃にもつながる。
売るほうも買うほうも
適当なところで手を打たなければ・・・・と
味のない肉を咀嚼しながら考えている。


ショートケーキ

2013-03-15 15:24:17 | 日記・エッセイ・コラム

日が陰ると未だすこし寒いが、
日中の陽ざしはまぎれもなく春である。

頂いたイチゴが美味しい!
大粒のものは大味でパッとしないものだが 
この頃のものは改良されて実に甘く香りも良い。

私はときどき
苺のショートケーキが食べたくなり
わざわざ隣町まで車を飛ばすことがある。

18歳のとき
自由が丘(目黒)モンブランではじめて
苺のショートケーキなるものを食べて
カルチャーショックを味わった。
こんなに幸せな気分になれる
菓子があるなんて・・・・
東京はスゴイ! と。

今も沢山な種類のスイーツのなかで
苺のショートケーキは私の№ワンである。

ああ、想いだしてしまった。
これからボルボを走らせようか・・・・

 かたくりの花より風の生れゐる