ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

お彼岸

2014-09-22 14:36:43 | 日記・エッセイ・コラム

母の(享年33歳)女学生時代の手紙が
生家の土蔵の中から見つかった。

胸を患っている友人に宛てたものの下書。
祖母が大切にしまっておいてくれたのだろう。
伊勢海老を描いた水彩画も一緒に見つかった。

母の書いたものを初めて目にして、
字も文章もしっかりしているので嬉しかった。
箱入りの世間知らずではあったが
周りの人にはとても優しかったと
母を知っているひとたちは言ってくれる。

秋刀魚の押しずしを食べに出かける。
3週間前たまたま立ち寄った店が
とても美味しかったので・・・。
秋刀魚は今が旬。
いつだったか夕方の団地を通り過ぎた時、
辺りいちめん
秋刀魚を焼く匂いが立ちこめていた。
若いころは腸を決して食べなかったが、
今はその苦みがなんとも美味!
年齢とともにいろいろ嗜好が変わり、
車を止めては暫し萩の花など愛でている。

      この先はけもの道なり女郎花


序章

2014-09-05 12:27:56 | 日記・エッセイ・コラム

とうとうデング熱が日本に上陸した。

記録破りの猛暑と豪雨は
繊細な四季を破壊し
日本をモンスーン地帯へと引き摺りこむ。

原宿から代々木公園は学生時代のデートスポット。
広い芝生に寝ころび
リンゴを丸かじりしながら
白雲のゆくへを追ったり
アヤメ園では日の暮れるまで
カフカやカミュについて語り合い
想い出深い青春のスポットであった。

あの娘はどうしているだろうか。
孫たちに囲まれて穏やかに暮らしているだろうか。

今日立ち入り禁止となった。

蚊を媒体のデング熱。
これは序章(はじまり)に過ぎない。

ウエストナイル熱、マラリア等の
熱帯性ウイルスが更に
第2波第3波と狭い列島に押し寄せてくるだろう。
----------すべては贅沢の報いである。

     空腹へ金木犀の匂ひ満つ