ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

かぼちゃ

2011-07-31 11:02:43 | 日記・エッセイ・コラム

 「火事デス!」「火事デス!」
とつぜん、火災報知器が作動し
あわててニ階の部屋から階段にでると
すでに煙がもうもうと充満している。

・・・・・・・女房のしわざ!
かぼちゃを火にかけたまま台所を離れたのだ。
幸い、鍋を一つダメにしただけでことは済んだが・・・

14時、同人誌仲間の勉強会が
宇都宮市図書館の会議室で開かれた。
出席者は6名であるが
詩と散文の違い 散文と散文詩の違いなど
例文を参照しながら90分間
講師の金子氏による充実した研修であった。

午前3時57分
また大きな地震があった。
福島では震度5強。
わが町は震度4
ベッドから飛び起きたが
かぼちゃを焦がした粗忽者は
この大きな揺れの中でもぐっすりおやすみ。

     大夕立鰭の在り処のむず痒し


河童忌

2011-07-24 16:03:42 | 日記・エッセイ・コラム

きょう7月24日は
河童忌でありアナログ放送の終了日である。

芥川龍之介とアナログ放送との関連性は少しもない。
だが河童も電波も眼には見えないが
たしかに存在するということで一致はする。

河童を目撃したという話はあちこちで聴かされ
地方に行くほどその話は具体的になる。
かつての芥川賞作家の川上弘美氏も
その著書のなかで「河童」を愉快に述べている。

ところで河童の好物は胡瓜と言われているが
ほんとうだろうか?
馬をも川底に引きずりこむほどの獰猛な
あの河童が草食系とはとても思えない。
ぼくは思う。
河童のほんとうの好物は川魚類、中でも鮎が大好物。
鮎は香魚とも呼ばれ胡瓜の香りがするから
河童の体臭に胡瓜の匂いがしてもおかしくはない。

更にはあの頭の皿・・・・
意外に河童は信仰心の深い生きものなので
日ごろの殺生を悔い 牧師様のように
頭のてっぺんを剃っていたのかもしれない。

カワウソが頭に藻をかぶっているところを
河童に見まちがえたという輩もいるが
そんなバカな!
橋の下の深みや
葦の陰に
河童はちゃんと居るのです。
じぃっと にんげんの様子を窺っているのです。

ずっと昔のことだが
朝もやの立つとある森の中の
淵で
全身が青白く光る河童を目撃したことがある。
黄桜の可愛い河童とはまるで別人?
なんともおぞましい形相で泡の底から現われ
そのとき確かに辺りいちめん胡瓜の匂いがしていた。

     人の世へ迷ひ入りたる白蛾かな


トウモロコシ

2011-07-23 15:40:05 | 日記・エッセイ・コラム

今年はじめてのトウモロコシをたべる。

夏が来るといつでも
トウモロコシと西瓜が気になり
道端の出店や直売所をきょろきょろする。

 茹でたてのトウモロコシ
 厚めに切ったスイカ
 ・・・・・・・・・・・・夏だなあ。

眼をつぶると
蝉の木を見上げる麦わら帽子の少年が現われ
金魚売りの声が近づいてくる。

ひらひらと割烹着がまぶしく
抱きつくと
ミョウガの匂いがする。
宿題なんて明日やればいい。

森が呼んでいる。川が呼んでいる。
少年が少年であるように と
鬼ヤンマが誘いにくる。

     ムツゴロウその一瞬の貌のまま

     


なでしこ満開

2011-07-20 19:24:53 | 日記・エッセイ・コラム

アメリカに勝てるなんて まさか?!
多くの日本人が考えていたと思う。

そのまさか が・・・・・・
現実となり驚いている。
延長戦で2対2の同点に追いついたときは
鳥肌が立った。
それでもまだPK戦で勝てるとは思っていなかった。

ところが ところが ところがである!

ひさしぶりの感動に涙があふれた。
凄い! ありがとう!
日本中に勇気と元気をもたらしてくれた。

なにやら卑弥呼の時代がやってきそうな
うれしい予感がしてならない。

四国に上陸し
猛威をふるっていた大型台風6号が
途中から太平洋上東に進路を変えてくれた。
それでも時折、強い風が庭の木々を騒がせている。

 ♪ 暗闇が訪れ 苦しみに包まれた時も
   ボクは 必ず 君の味方だよ
   激流に 架かる 橋のように
   この身を 投げ出してあげる ♪
ラジオの深夜放送からサイモン&ガーファンクルの
 「明日に架ける橋」 が流れてくる。
・・・・・・懐かしい青春の歌だ。

     撫子の深紅を手折り食卓へ


天王祭

2011-07-16 23:28:55 | 日記・エッセイ・コラム

きのうから今日明日の三日間は
当地元宿区の天王祭。

むかしからこの祭りと共に本格的な夏の到来となるが
このところ、祭りを待てずに
夏が勝手にやってきてしまう。
しかも連日の猛暑を連れて・・・・

鬱蒼とした涼しい山から降りてきて
お仮屋に祀られた伯耆神社の神様も
この頃の異常気象には困惑されているかも。

祭衣装に着飾ったこどもたちが山車を牽く。
黄色い声がお囃子の鉦・太鼓に混じり
沿道の大人たちが眼を細めて見守っている。

浴衣の娘たちの瞳が
暗闇の奥で獣のように光り
男たちの掛け声が早送りとなって
夏の夜は濃密に更けていく。

     提灯を灯し神輿を待ちゐたる