ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

花まつり

2009-04-08 13:06:54 | 日記・エッセイ・コラム

きょうはお釈迦様の生まれた日。

万民を救おうと
恵まれた暮らしを棄てて生涯を布教に捧げた。
その教えは弟子たちへ
さらにその弟子たちへ引き継がれたが
引き継がれるほどにその教えは
細かな宗派に分れ
お釈迦様の真の声から少しずつ変化していった。

歴史が示すように
真実は主観と時代的背景の中で脚本が加えられ
いつの間にかフィクション性を帯びる。

「天上天下唯我独尊」
今風なら世界でたった一つの花・・・ということだろう。
だれのいのちも どんないのちも
一つ一つが尊いという意味であろう。

しかし、今どうだろうか。
毎年二十万頭の犬猫が殺処分され
みどりの森林が伐りたおされ
子どもたちがやせ細って餓死している。
いのち、大切にされているだろうか。

ふと、末法の言葉が脳裏をよぎる。

     うめさくらこぶしなのはな北の春


ゆうべ・・・・出来事

2009-04-01 11:24:04 | 日記・エッセイ・コラム

床に就いてからもなかなか眠れず
今夜も睡眠薬の世話になるのか
起きるのもやっかいだし
悶々としているうち
ふと 庭のあたりで何か物の気配がする。

しばらくは蒲団の中で聞き耳を立てていたが
気にしはじめるとたまらなく気になるもの
そっと階段を降り
懐中電灯で庭を照らす。
満開の梅がおどろいて闇に浮かび上がり
仏さまのような匂いを放つ。
細い三日月が蔵の屋根をすべり
どうしたのか9匹の猫たちの姿もない。

ガレージの中、池の周り、収蔵庫のうしろ
庭の隅々を照らしあてても
誰もいない、おかしなことはなにもない。

冷たい夜気が背すじを這い
部屋に戻ろうと振りかえったそのとき・・・・・
何ものかが眼の前に立っているではないか。
 ひとだ!
闇に包まれ霧のようにぼおっと立っている。
体はちいさな子どもくらい
二つの眼が青々と光っている。

身がまえるぼくに
どうやら敵意はなさそうで
何かを懸命に伝えようとしている。
その顔には口も鼻もないので
言葉にはならないが
そいつの心の中がちゃんと理解できる。

〈エープリルフール 社会ニ害ノ 嘘 ダメ〉

不思議な響きが右脳にちくちく伝わってくる。

           
咲きたくて咲きたくてさくら