ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

野生の血

2010-04-28 14:20:07 | 日記・エッセイ・コラム

やはり猫には野生の血が・・・・
普段 餌をおすそ分けしてもらっていたオナガが
殺された。
おととい庭の隅に屍骸をみつけた。

美しいその骸。
たかが野鳥一羽と言うなかれ。
大いなるものの終焉のような
何かしら厳粛な気分にさせられる。

やったのはどうやらクロらしい。
さっきナツメの木に登っているのを見かけた。
周りを飛び交うオナガをじっと狙っている姿は
まさにサバンナの小さな黒ひょう。
餌は豊富にあってもハンターの血が騒ぐのだろう。

隣家の屋根やベランダに
張り出している辛夷の枝を切ってもらう。
ようやく花が終わって
若葉の萌え出づるとき
ばっさり切り落とされる様子は痛ましい。

ほんとうは手を加えず
好き放題にしておきたいところだが
隣家に迷惑をかけてはいけない。

辛夷の木には勘弁してもらう。

   
 山吹に色を盗られし昼の月


さくらしべ

2010-04-25 15:20:08 | 日記・エッセイ・コラム

さくらの花が散ると
庭の木々は一気に新緑へと傾く。
裸足で歩き回ると
足の裏から大地のエネルギーが沁み込んでくる。
猫たちの夜遊びに曳かれて人の心も浮かれてくる。

山陰から宅急便が届く。
ゆば とちもち 赤飯 きんぴら ピーナツ豆腐 木の芽みそ等など
朝市で売られている人気食品。
京都の食文化の影響が深く
味付けや素材の扱いが上品で
今更ながら関東の粗野に思い知らされる。

国も地方も「仕分け」ブーム。
永年にわたる行政の無駄にメスが入れられたことは
政権交代の大きな意義であり
ポーズに終わることなく徹底してほしいと思う。

     さくらしべ余白の中に閉じ込める


さくらの木の下で

2010-04-20 16:51:18 | 日記・エッセイ・コラム

ゆうべは5時より庭にてバーベキュー。
6名で2kgの牛肉は30分しかもたず
あとは野菜やイカ、さらにはやきそばとなる。

下から照明を当てると完璧の夕桜・・・・・・
風もなく暖かく
炭の爆ぜる音に心持がゆたかに膨らんで
まわりの人の顔や声が優しくなってくる。

ここに月があったら西行さんの心境に・・・

食べ過ぎた女房は
今日一日絶食し、ぼくは茶づけで済ます。
しばらく肉はいらない。

県詩人会アンソロジーへの出稿が52名となり
予定人数を超えてくれたのは有難い。
事務局長の立場から
出席や参加者の数がいつも気がかりである。

     
火を囲むひとの額もさくら色


祈りのトスカーナ

2010-04-16 15:56:34 | 日記・エッセイ・コラム

はじめてその歌声を聴いて感動したサラ・ブライトマンが
自らデュエットを申し込んだという盲目のテノール歌手
アンドレア・ボッチェリ・・・・・・
叙情的なこの優しさと哀愁はどこからくるものだろうか。

テノールとは〈 包む 〉という意味があるそうで
まさしくその優しさに抱かれてゆくような思いがして
サラの方から秋波を送ったというエピソードも
よく理解できる。

きょうも新しいCDが二枚届いた。
ゆであずきを頬ばりながら
ボッチェリの故郷トスカーナ地方に思いをはせている。
    
夢の中でいつも君は香りとともに居る
      夢に見る景色はいつまでも変わらない
      そして永遠へと続く道を僕らは歩いて行く
                  「夢の香り」 より


まるで気温の狭間に落ち込んでしまったような
きょうのこの寒さ・・・・・
急遽、バーベキュウの予定を
三日後の月曜日に変更してもらう。
この寒さでは桜も満開のまま持ちそうな気がする。

     花冷えの花を横目に鴨なんばん


花よりチャーハン

2010-04-04 22:23:45 | 日記・エッセイ・コラム

きのうは詩誌『馴鹿』の合評会が
宇都宮市図書館内でひらかれた。
広い研修室に出席8名。

中に分裂症気味の難解な作品もあって
欠席者へ酷評が集まるのは人間の正直さか--------

6時からは近くの居酒屋にて懇親会。
花よりチャーハンが旨かった!

我が家の桜の花に合わせてバーベキューをやろうと
ホームセンターで野外用グリルを買う。

満開には未だ10日ほど先になると思うが
焼肉の下見をしたり やきそばの試食をしてみたり
イカや帆立貝も用意しようか
ビールはキリンにしようか サッポロがいいか-----
そこへ偶々、山陰から電話、
 「アワビを送るから」 と。
あれこれ今から楽しがっている。

夜、NHK大河ドラマ「竜馬伝」を観る。
回を重ねるごとに面白くなってきたが
それにしてもあの岩崎弥太郎、
ちょっと汚れすぎてはいないだろうか。
ドラマの中のフィクションや誇張は承知しているし
主役をきわだたせるための役回りであることも理解できる。
しかし、いやしくも日本の政財界の第一人者であった岩崎弥太郎を
外見の服装だけではなく 
思考と行動についても汚しすぎではないだろうか。

       
花冷えや独り茶を立て茶を啜り