ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

ストーヴ

2011-01-31 18:16:43 | 日記・エッセイ・コラム

例年になく寒さが厳しく
隙間だらけの古いわが家は外の温度と変わりない。

ずっと抵抗してきた石油ストーヴをついに入れることになった。
部屋の中でコートを着たまま凍死ではもの笑いになるから。

春だ!いっきに春がやって来た!
ぽかぽか暖かく、
コートもマフラーもさようなら。

ストーヴの前で気分はすっかり春うらら
こんなに快適ならもっとはやく入れておけば・・・・・
固まっていた感性がゆるんで
今日は面白い詩が一編生まれた。

尤も、面白いと思うのは当人だけのことで
誰かに読ませたら「またまた暗い詩を・・・」 と
眉をしかめるにちがいない。

そう、私は自分を「陰翳の詩人?」 と呼んでいる。
-----------ほとんど冗談、ちょっぴり本気

幸せいっぱいの明るい詩はどうしても思い浮かばない。
私は私以外の何ものにもなれず
私の詩は私そのものである。

      風光る雲なほ光る峰の上


出版祝い

2011-01-29 19:58:23 | 日記・エッセイ・コラム

きょうは同人仲間の詩集出版祝が
宇都宮市内のカフェ悠日で開かれた。

出席者は11名であったが
一人ひとりが仲間の出版を喜んでくれて
小さいながらもほのぼのとした祝賀会であった。

内心、ぼくの辛口批評を期待していた人もいたようだが
出版してしまった後に
とやかく言っても詮無いこと。
エビチリほどの甘辛味でおさえておいた。

会場のカフェ悠日では最近鮨をはじめたそうで
(おいしいよ!) と勧められたが
今日の祝賀会で出されたちらし寿しは
肝心かなめのシャリが固く不味く
江戸前と言いながら、魚には工夫がなく
あまり感心できるものではなかった。

それはともかくとして久しぶりに愉快な会合であった。

     バックミラーに見送る人の息白し


キムチ

2011-01-26 19:30:51 | 日記・エッセイ・コラム

先日、お隣から戴いた白采キムチと
ガールフレンドが届けてくれた山芋キムチが
好評で
台所もお気に入りのセーターも
すっかりコーリアの匂いが染みついている。

きょうは山のひとからヤーコンと赤カブを戴く。
ヤーコンはすりおろし 
酢をかけて食べると便通に良い。
便秘がちにはありがたい野菜。
昼にジャガイモとウインナーのポトフを作っておいたので
ヤーコンと物々交換となる。

男が訪ねてきた。
二つ年上のチャンバラごっこで遊んだ幼馴染み。
三年前のすい臓癌が再発したという。
(放蕩三昧でひとの五倍も生きたから・・・・・) と弱々しく笑うが
励ましの言葉は見つからない。

     蟹しゃぶるホモサピエンス向き合うて


しらんぷり

2011-01-25 18:43:55 | 日記・エッセイ・コラム

きょうはロータリークラブの例会、
市長さんの卓話を拝聴した。
モンスターペアレントのような
行政に対する理不尽な要求や圧力が
年々増大して頭が痛いという。
義務を履行することで正当な権利が生じることの
道理をわきまえていない人は確かに増えている。

しかしこのような悩みは
いつの時代でも首長としての宿命であり
いちいち引っかかっていたら身が持たない。
 (賢者は愚者の真似をして人を騙すことができる)
ときには知らんぷりのあっぱっぱを貫くことも
リーダーの才覚。
           ガンバレ! 市長。

夕方、喜連川温泉パンを買いに行く。
たいへんな人気で全国宅配までやっている。
どうしてこんなものに人気があるのか僕にはさっぱり判らない。
帰り、道の駅で野菜を買う。

     かぢかみて値札を探す道の駅


たゆたう

2011-01-23 13:20:04 | 日記・エッセイ・コラム

月も風もなにもかも凍てついた真夜中、
独りぬるま湯に浸っていると
沈黙の闇の深みへと引き込まれるような気がする。
無音浄土・・・・
なにも思わず なにも考えず
いつしかぼくは羊水のなかを漂っている。

おだやかで平和な安心の世界。
偶には外の様子が騒がしく
ちょっと不安になることもあるが
たいがいはなにも思わずなにも考えず
ぷかぷかぷかぷか たゆたうている。

その羊水の中で、かつ丼の味を覚えた。
へその緒から優しく流れこんでくる醍醐味に育てられ
その後のぼくをくいしんぼうにした。

記憶は今もときどき蘇えり
かつ丼を無性に食べたくなることがある。

ぼくの体はベジタリアンには向かず
ときどき肉を摂らないと血糖値が下がって震えがくる。
 (水子の魂百までも・・) ということも。
そう、明日はかつ丼にしようか・・・・・

くっしょん!
羊水がすっかり冷めて
あわててボイラーのスイッチを入れる。