ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

さようなら2012年

2012-12-30 12:42:44 | 日記・エッセイ・コラム

        イヴ

   痛ツ!
   鬱な夜の胸に
   するどい爪が刺さり
   
   バラ星雲のように
   黒い血が滲む

   獣は喉をならし
   鯵を一匹食べたばかりの
   生ぐさい息に
   いちめんの闇が濃密になる

   ぼくは奴の影に押し倒される

   拾われたことをすっかり忘れたか
   押し倒されながら
   喰われる気分 
   喰われながら奴の下で叫ぶ 
   おお、イヴ!

     **********************************************

   感謝
2012年もとうとう終わります。
拙い内容にも拘わらず一年間
ブログへのご訪問
ありがとうございました。
来年は
もっと明るく楽しいことを紹介したいと
考えています。
どうぞ宜しくお願いします。

  素敵な年をお迎え下さい。


good idea

2012-12-25 12:04:29 | 日記・エッセイ・コラム

東北や北陸の方では
大雪に見舞われているが 
わがふるさとの栃木県は
年越しに向けて
穏やかに時間が流れている。

山陰から送られてきた
アカイカのゲソがたくさん余った。
そのまま食べるには硬すぎる。
いろいろ思考錯誤の末 
ヨーグルトと味噌に漬けこんでみた。

三日目 
これが何んと柔らかくなっている。
焼いて食べると風味も増して美味しい!

酵素によって蛋白質が分解されたのだ。
われながらgood idea・・・・。
これこそがインスピレーションのなせる技。

ボルボがまだ来ない。
年明けてからの納車になるそうだ。
昔からそうなのだが 
車を決めると
恋人とのデートのように待ち遠しく
どんどこ どんどこ 
ときめきが膨張して夜も眠れなくなるのです。

  二人ぶんの羊羹を切るクリスマス


予感こそ

2012-12-24 12:37:51 | 日記・エッセイ・コラム

巷はクリスマス一色。

二軒先のスナックから深夜、
ジングルベルの歌が聞こえてくる。
合わせて下の方からは犬の遠吠え。

しんしんとイヴの夜は更けて 
われら老夫婦は 
いっぱいのワインに頬を染める。

キリストにもきっと弱点はある。
油断はある。
3・11から1年9ヶ月。
安全神話はすでに崩れた。

「危ない!」という自分自身の
素朴で謙虚な予感にこころ傾けよう。

予感(インスピレーション)こそ
人間の内奥に備わっている神性。
きよしこの夜・・・・・・
せめてこの日
異教徒も無神論者も
自分自身の中にある神性に
眼を向けてみよう。

 膝に猫抑えて聖歌聞かせやる


河豚汁

2012-12-22 13:32:14 | 日記・エッセイ・コラム

「あら何んともなや昨日は過ぎて河豚汁」 
                      松尾芭蕉。

2012年12月21日、
つまり昨日は
マヤの予言によると地球滅亡の日であった。

世界のあちこちで買い占め騒ぎがあり 
避難用の舟やカプセルを造る人もいたそうだ。

ノストラダムスの大予言のときも 
ハルマゲドンがまことしやかに囁かれ 
さらに宗教が加わり
各地でパニックさえ生じた。

古今東西
どうやら人類は終末論が好きなようだ。

フグを食べた芭蕉さんは
その毒を
一晩中心配していたにちがいない。
俳聖といえども人間らしくて可愛いと思う。

ここ3日ほど揚げものが続いたので 
昼食はシンプルに沢庵の茶漬けで済ます。
旨い!
  贅沢の果ての贅沢茶漬けかな


おーい みんな

2012-12-20 23:35:10 | 日記・エッセイ・コラム

年賀状を書く。
今年もたくさんの友人知人が亡くなった。
住所録に赤い棒線が増える。

ようやくこの歳になって
一期一会の真髄が解ってくる。

それにしても
亡くなった人たちは何処にいるのだろうか。
一切無だなんてことはとても考えられない。
きっと何処かに生きているはず。
そこは私たちのすぐ隣りの四次元の世界か
あるいは五次元の世界か・・・
それとも遥か遠くの
明るく賑わっているあの銀河の何処か・・・・

この地上に人類が現われて以来、
霊魂の数は天文学的数字になるだろうが、
肉体から抜け出た霊魂に
質量は無いから 
どんなに密集しても飽和状態になることはない。

中有の世界で
自由自在に飛び回っているにちがいない。
それがたまたま結界を越えて
私たち生者の夢の中にとびこんでくるのだ。
何かのメッセージを携えて
あるいは ただ懐かしさのあまりに・・・・。