ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

のっぺらぼう

2015-07-21 10:50:33 | 日記・エッセイ・コラム
      
       のっぺらぼう A


   呼吸をせず
   ぐったりしているわが子を
   見下ろしている
     のっぺらぼう

   十指の爪は
   生皮を剥いだように
     真っ赤

   ”ごはんをこぼしたから・・・・”
  
   傍らでは
   テレビを前に
   のっぺらぼうの男が
   缶ビールをあおっている 

   やかんが音を立てている

     
   ほうたるのもつれもつれつむかう岸
   (ちっぽけな虫ですら慈愛の絆を大事にしているというのに)


     のっぺらぼう B

   手抜き工事がバレて
   テレビを前に
   国民に詫びているのっぺらぼう

   ”今後は会社一丸となって・・・”

   やったのは
   部下だと言わんばかりに


      のっぺらぼう C

   国民の
   コンセンサスを得るより
   オバマさんとの
   約束が優先と

   ”国家は国民の生命財産を第一に・・・・”

   のっぺらぼうの
   同じ唇から
   もう何百回も聞かされる

     
  (のっぺらぼうとは顔に眼も鼻も口もない日本の妖怪。
  ムジナが化けて人に悪さする。更には人間性の不在を意味する。)

不甲斐ない

2015-07-16 17:17:57 | 日記・エッセイ・コラム
自公によって安保法案が衆議院を通過した。

裁決の時野党は議場を退場した。
何んとも不甲斐ない。
政治生命をかけるほどの強い抵抗が欲しいと思う。
負け犬の遠吠えなんて聴きたくはない。

正直よく解らない。
昨今のわが国を取り巻いている世界情勢の中で
与党の言うことにも一部うなずける。
しかし野党の言う心配にも共感できる。

正直よく解らないのだが
一つはっきり言えることは
戦争に加担するようなことがあってはいけない。

不戦の誓いだけは硬く守ってほしい。
先の戦争体験者の中で戦争を肯定する者は誰ひとりいない。
口をそろえて戦争の悲惨さを訴えている。

平和ボケと揶揄されても日々平和であってほしいと願う。


     蟻行くやシャングリラなどありもせで

熱烈声援

2015-07-03 12:23:37 | 火恋し
「老人に必要なのは教育と教養である。」

高名な学者の言葉に一瞬、どきっとさせられたが
教育とは今日、行くあてがあること。
教養とは今日、用があること。
という説明で納得した。

歳をとるにつれ行動半径が狭くなり
時間に空白が多くなってくる。
これではいけない。
時間の空白は脳みその空白に通じるから。

私は寝床につくと先ず明日の予定に思いをめぐらせる。

用もない、行くあてもないという空白の日は
詩を一編つくろう。
料理を一品つくろう(向う三軒分の)。
隣町の直売所に出かけてみよう(帰りには旨いラーメンを食べて)。

自分自身に小さなプレッシャーを課すことにしている。
大きなことは考えない。
ストレスを生んでしまうから。

昨日は少し早起きをしてW杯女子サッカー準決勝戦を観た。

オンゴールという奇跡的な敵失によって二対一で勝利した。

------さあ、頂上決戦。ここにもいるぞ、老人の熱烈声援!!!


      なきくらべゐて鶯ひたと黙しけり