ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

鳴動

2007-07-30 11:03:54 | 日記・エッセイ・コラム

 〈 政治活動には金がかかる・・・・ 〉
献金を正当化する政治家たちの、この非常識な常識。

ケタはずれの金にかこまれ
金銭感覚を麻痺させてしまった妖怪たち。
・・・・・・・育てたのはわたしたち国民である。

なにもかもやり放題という
長期間にわたる一党独裁による眼に余る言動。
今日そのことにようやく目覚めた温厚な日本民族、
参議院での与野党が逆転した。

おごれる者久しからず・・・・とは
歴史の証明するところ。

 大山鳴動鼠一匹

この大きなエネルギーが
単なるムードや風向きで済ませることなく
未来の二大政党制への鳴動であってくれればいいと
願うばかりである。

  
糸とんぼ草の吐息におどろきぬ     やす


精進揚げ

2007-07-26 15:03:29 | 日記・エッセイ・コラム

新鮮な野菜を戴いたので、てんぷらにする。
冷凍庫のアカイカを解凍し
きのう直売所で買った舞茸とアスパラも揚げる。

「向う三軒両隣」がわがやの周囲にも戻ってきた。
いろいろ戴いても二人暮しには食べきれない。
お隣の時計屋さん、左斜向かいのチズちゃん、
右斜向かいの万屋さんへおすそ分け。
菓子類は裏の独り暮らしのばあちゃんへ塀越しに手わたす。
・・・・普段、この塀は猫たちのメインストリート。
ばあちゃんちには近くの老人たちが集まるので
お茶菓子として喜んでくれている。

チズちゃんは贅沢な独身貴族。
全国から美味しいものを取り寄せてはおすそ分け。
時計屋さんは例の手打ちそばや熱々の焼き芋。
万屋さんは裏山の山菜や大きく実った柚子を届けてくれる。
裏のばあちゃんからは何も届かないが、それでいいのだ。

四年前、区長になってみて初めて気づかされたのである。
近所付き合いの大切さ、お隣さんパワーというものを・・・・
それまでぼくは近所のこと、何も知らなかった。
すれ違っても、どこの誰さんなのかさっぱり判らなかった。
周囲の人たちは、鼻持ちならぬ気取りやとして
ぼくを見ていたに違いない。
恥ずかしいことだった。

遅ればせながら、きょうもまた向う三軒両隣り
仲良く声掛け合っている。

   
蝉穴の闇のかなたの薄明かり   やす


基本が大事

2007-07-23 17:38:54 | 日記・エッセイ・コラム

この度のポークカレーは見事な出来栄えであった。
これまでのカレーの中ではナンバーワンと言える。

旨いものが出来ると
誰彼なしに食べさせたくなって電話する。
〈中村屋のカレーよりも美味!〉 と
よろこんでくれる人もいるが
これはチト誉めすぎ・・・・・かも。

基本を守ったこと。
手をぬかなかったこと。
余計なものを加えなかったこと。
などが美味しく出来上がった所以だと思う。

なにごとにも基本が大事。
独創性も過ぎたるは云々である。
たとえば抽象絵画の中に一瞬、そのインパクトに
魅かれてもやがて飽きてしまう作品があるが
これは基本(デッサン)を習得していないからであろう。
いかに抽象といえども基本の無いものはダメだ。

基本があってこその独創性
それがないのはただのドタバタでしかない。

人間に骨格がなかったら
鮟鱇のようにぶよぶよしてしまう。

三十人分のカレー
食べつづけて三日になるが
もう少し鍋の底に残っている。

   
白靴のかかる貧乏ゆすりとは    やす


あした天気になーれ

2007-07-20 23:52:45 | 日記・エッセイ・コラム

はじめてのヒグラシが向かいの西山で鳴いた。

わずか二声、三声ほど鳴いて
そのあとは深い沈黙。
雨模様の中を様子伺いに出てきたものだろう。

地表近くまで這い上ってきて
 ( まだか、まだか ) と、ひしめき
あがいているセミたちの姿が眼に浮ぶ。

暗い土中での七年と泣きとおすだけの七日と
セミにはどっちが現世だろうか。
ほんとうに幸せなのはどっちの世界だろうか。
あの泣き腫らした眼を見るにつけ、そう思う。

ぼくは明け方に鳴くヒグラシが好き。
かそけきその声にはこころが清められようだ。

( ひぐらしはカナシ、カナシと鳴くんだよ )

明日の朝は、
足尾のカジカ浄土を訪ねることになっている。
 ( あした天気になーれ )

   ひぐらしの声この世ともあの世とも    やす


選ばれるだろうか

2007-07-16 23:23:14 | 日記・エッセイ・コラム

台風一過、青空が眼にしみる。

体の具合は気圧にも影響されやすいので
腰痛持ちにとって今日の天気はとても気分がいい。

それにしても雨が降るたび、山が崩れ、家が流され
街も村も甚大な被害をこうむる。
30ミリでも豪雨と言えるのに この頃は
1時間に100ミリという驚異的な記録の降雨もあって
明日がとても不気味である。

営々と築き上げた人々の文明が
濁流に消えていく光景を目のあたりにし
ノアに命じた神のことば(創世記)が脳裏をよぎる。

  そのとき、ぼくは選ばれるだろうか?

あっ! 地震・・・・・
10時13分 新潟をまた地震が襲った。
震度6強は三年前と同じだ。

   
梅雨の月照らせ崩壊の町の上    やす