よっちゃんのおててつないで

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2018年12月長崎出島~東京日本橋完歩。

「山上憶良」ゆかりの地を巡るウォーク(福岡県嘉麻市)

2020-03-13 10:40:23 | ウォーキング

2/24は、JR九州ウォークで万葉集の歌人「山上憶良」ゆかりの地嘉麻市を歩きました。

山上憶良は、神亀3年(726年)筑前国主として都より赴任しました。当時の筑前国には、15郡(862村、633434石余り)があり、

ここ嘉麻郡には、神亀5年(728年)7月、視察のため訪れています。

スタートは、JR後藤寺線 下鴨生駅。駅では、嘉麻市のゆるキャラ「かまししちゃん」が来ていました。

  

昔は、下鴨生駅から漆生線が下山田駅までの路線がありました。主に三井山野炭鉱、漆生炭鉱の石炭を運ぶ路線でしたが、石炭事業衰退により、1986年(昭和61年)4月廃止されました。

下鴨生駅の次の駅「鴨生駅跡」です。当時は駅の向かい側に山野炭鉱がありました。

 

歯医者さんです。大きなシーサーが置いてました。何か人懐っこいシーサーですね。

 

嘉麻郡役所跡 郡役所跡の近くの金丸邸内には、鴨生憶良苑があります。苑の名前は、万葉学者「犬養孝先生」が名付けました。

 

山上憶良がここ嘉麻郡役所で詠んだ歌三首(嘉麻三部作)「銀も金も玉も何せむに勝れる宝 子にしかめやも

現代風に解釈すれば、「銀も金も玉も子供の愛情に比べれば何になろうか、どんなに秀れた宝物も子供には及ばない」

ひさかたの天路は遠し 家に帰りて業を為まさに」

(空へ昇る道は遠い。素直に家に帰って仕事をしなさい)

常盤なす斯くしもかもと念へども 世の事なれば留みかねつも

(岩のように不変でありたいと思うけれど 老いや死は人の世の定めであるから食い止めることはできない)

  

秋の野の花を詠める歌二首

秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花」「萩の花尾花菊花なでしこの花をみなえしまた藤袴、朝顔の花

そのほかにも

我が主の御霊賜ひて春さらば奈良の都に召上げた給はね」「牽牛の嬬迎へ船こぎ出らし天の川原に霧の立てるは」「世の中を憂しとやさしと思へども飛び立ちかねつ鳥にしあらねば

 

このあと稲築公園に行きました。当時の大宰府師の大伴旅人は、神亀5年(西暦728年)に大宰府に赴任し、赴任した先で山上憶良などと歌を通じて交流。

旅人自身も「歌人」として後世に名を残すことになります。

  

大伴旅人は、大宰府で妻を亡くしています。筑前守だった憶良は、旅人の妻の死を悼み旅人の身になって詠んだ歌がこれです。

妹が見し楝(あぶち)の花は散りぬべし わが泣く涙いまだ千なくに

(妻の見たあぶち(センダン)の花はきっと散ってしまうことだろう 妻をしのんで泣く私の涙はまだ乾かないのに)

  

このあと、五百羅漢の山野の石像群を通り下鴨生駅にゴールしました。

 


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