林の中の道端で秋明菊のような白い大きな花…調べてみると白雪芥子(シラユキゲシ)、耐寒性多年草で、山地の湿ったところに自生していますと出て来ましたが、見るのは初めてです。一茎に数輪の4弁の白花を咲かせ、花より大きな葉は、蕗に似たハート形をしており目立ちます。
いたるところにある山躑躅(ヤマツツジ)、後ろに木下闇を控えて咲いている状況ではなかなかの美人です。
なお、山躑躅(ヤマツツジ)の葉には春葉と夏葉があり、春に出て秋に落ちる葉を春葉といい、夏から秋にかけて出て越冬する葉を夏葉といい、そういうことで、「半落葉」ないし「半常緑」という分類がされているようです。
少年の日、よく花を摘んで食べたり蜜を吸ったりしましたが、今思えば有毒のレンゲツツジと間違うと危険でした。
ヤマブキ(山吹)はバラ科ヤマブキ属で、一属一種の落葉低木、太田道灌の「七重八重花は咲けども山吹の実の一つだに なきぞ悲しき」で有名です。自生のものは一重で園芸種が八重と思っていましたが、この時代、すでに八重のヤマブキがあったことが、この逸話からわかります。
庭芝に小みちはありぬ花つつじ 芥川龍之介
山吹に ぶらりと牛の ふぐりかな 一茶