顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

日本の渚百選   高戸小浜海岸(高萩市)

2016年05月27日 | 日記
大洗海岸、五浦海岸とともに県内から渚百選に選ばれている海岸です。江戸時代後期の頃から景勝地として広く知られており、明治後期には、横山大観・岡倉天心・野口雨情などの多くの文化人が訪れています。
二つの小さな入り江が並び、空と海の青、海食崖から伸びる松の緑…と説明文が続きますが、白く輝く砂浜…だけはめっきり小さくなってしまいました。崖も泥岩のため波に洗われてどんどん痩せていき、さらに東日本大震災でも大きな剥離崩落がありました。

小学生の頃から磯遊びで親しんだこの海岸には、青のり、シュウリガイなどを採ったり、ヒラガニ釣り、また孫を連れて来て干潮時の小魚を獲ったりした思い出がいっぱい残っています。
茨城県の資料によると県内の海岸は南北方向に延長約190kmで、そのうち北部域(旧常磐沿岸)は変化に富んだ岩礁とその間に点在する砂浜が優れた景観を生み、延長は約90km、しかし近年、海岸線の後退が激しく越波被害や崖侵食が進んでおり問題となっているようです。

松落葉蟹踏んとす浜辺かな  三輪未央
今生の海蝕崖に青松葉   顎髭仙人